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2023.10.19
建設業が日本政策金融公庫などの金融機関から運転資金を調達する方法
建設業を営む経営者や一人親方の中には、融資や資金繰りについて悩む方も少なくありません。安定した経営を続けるために、金融機関から運転資金の調達をする方法や、希望額の融資を受けるポイントなどを押さえておくことも大切です。
この記事では、建設業において日本政策金融公庫などの金融機関から運転資金を調達する際のポイントについて解説しています。融資申請時に求められる資料や必要書類、利用しやすい融資の種類についても紹介していますので、資金調達でお悩みの際の参考としてお役立てください。
建設業が金融機関への融資申請時に準備が必要な書類
金融機関へ融資申請する際に必要となる書類などについて解説します。
融資申請時に必要な書類
融資申請時には、融資の種類や金融機関を問わず、以下の書類が必要となります。
・融資申請書(所定のフォーム)
・決算書(貸借対照表および損益計算書、個人事業主の場合は確定申告書の控)
・試算表(月次で作成)
・資金繰り表(一定期間の収支集計表)
・事業計画書(事業内容、経営戦略、将来性などをまとめた計画書)
・納税証明書(税務署で取得)
また、ケースによっては以下の書類提出を求められる場合もあります。
・登記簿謄本(法人として融資申請する場合)
・銀行取引一覧表(他の金融機関からの借り入れがある場合)
・本人確認書類(個人として融資申請する場合)
建設業の融資申請で提出が求められる書類
上記必要書類とは別に、建設業が融資申請時には以下の書類を求められる場合があります。
・車両や機械類購入時の見積書
・受注明細
・現況調書
建設業では多くの立て替えが発生するケースや、工事受注から代金回収までの期間が長期化したり、当初予定から工期が延びたりするケースも少なくありません。受注が増えるほど運転資金がかさみやすいため、適切に資金調達できることが重要となる業界でもあります。融資を実行する金融機関でも、貸し倒れのリスクがないかなどを判断するため、収支の状況や未収金回収までのスケジュールなどを判断材料の1つとします。車両や機械類の購入に多くの費用がかかる場合、設備購入の必要性や妥当性などを証明することも重要となります。
融資を成功させるポイントとしては、経営が困難で資金不足に陥っているのではなく「最終的には大きな未収金の回収が見込まれる予定だが、当面の運転資金として融資が必要である」という点を証明できることが大切です。
建設業が申請しやすい融資の種類
1度で多額の融資が実現できればよいですが、小規模経営している建設業の場合、1度の申請で受けられる融資の額には限りのあることがほとんどです。ここでは、中小規模の建設業経営者が利用しやすい融資の種類を紹介していきます。
創業時に申請しやすい融資
独立して間もない時期や、法人化して日が浅く実績も少ない場合、一般的な金融機関から融資を受けるのは難しいケースがほとんどです。
建設業の創業時に融資申請しやすい金融機関としては
・日本政策金融公庫の創業融資
・信用保証協会の創業融資
の2つが挙げられます。どちらの融資も原則無担保で、日本政策金融公庫は3,000万円、信用保証協会は3,500万円を上限として資金調達が可能です。
信用保証協会の創業融資は創業後5年以内まで利用可能ですが、審査に時間がかかる点や、信用保証料がかかるなどのデメリットがあります。
日本政策金融公庫の新創業融資制度では、創業後2期を終えていないことが条件となりますが、信用保証協会よりも審査にかかる期間が短く、保証料がかからない点が魅力です。
日本政策金融公庫との交渉実績が多い税理士などへ申請サポートを依頼することで、希望の融資額を実現できる可能性を高められるでしょう。
創業後の成長期に申請しやすい融資
創業後事業が軌道に乗り、実績も増えて成長期に入ってくると、民間の銀行や金融機関からの融資も実現しやすくなってきます。代金が回収できるまでの短期間融資を受ける「つなぎ融資」や、手形による貸付なども選択できるでしょう。融資を受けて都度完済することで実績が積み上がり、更なる融資も受けやすくなっていきます。取引先の銀行から信頼を得られれば、つなぎ融資だけでなく業務拡大などに必要な融資も受けやすくなるほか、1度で資金調達できる額も大きくすることができるでしょう。
ただし、経営が軌道に乗り、受注件数が増えるに伴って生じやすい問題や注意点などもあります。建設業で融資や資金調達をする際の注意点について、以下で更に詳しく見ていきましょう。
建設業で融資や資金調達する際の注意点
建設業で融資申請や資金調達をする際には、以下の点にも注意するようにしましょう。
資金繰りや工期日程を管理する
建設業においては、大きな受注が増えるほど工期が長く、立替金も膨らみやすくなります。工期日程や入出金の予定をしっかりとリストにまとめて管理しないと、返済期日に資金が用意できないケースや、融資が実現したにもかかわらず資金がショートしてしまう可能性もあるのです。
資金繰りのリスクは、早期の対処で回避することが可能です。大きな受注を受けた場合や受注件数が増えて予定が複雑になる場合は、しっかりと収支やスケジュールを管理するようにしましょう。
資金繰り管理や会計管理、銀行担当者との交渉には、税理士などの専門家を通して対応することも検討するとよいでしょう。
運転資金の調達は専門家へサポートを依頼するのがおすすめ
融資申請や必要書類の作成など、資金調達時には慣れない事務作業に時間と手間を大きく取られる可能性があります。特に事業計画書や受注工事明細表などは、将来性や収支の健全性など、ポイントを押さえた内容を記載することが大切です。
希望額の融資を実現させたい場合、建設業の会社設立や資金調達などの取扱い実績が豊富な専門家へ相談する方法もあります。
手間と時間をかけて自力で資金調達しても、希望額に届かない場合や融資を断られる可能性も少なくありません。建設業の資金調達や日本政策金融公庫へのパイプを持つ専門家などへ依頼した方が、最終的によい結果となる場合も多いのです。
建設業の資金調達でお悩みの方は税理士法人松本へご相談ください
税理士法人松本では、建設業に強い税理士や行政書士、社労士が経営のお悩みに対応しています。資金調達はもちろん、事業計画書作成や経理代行、確定申告サポートなども対応可能です。一人親方のサポートや無申告期間の解消などもご相談いただけます。初回相談無料で全国対応となっていますので、運転資金の調達方法でお悩みの際はお気軽にご連絡ください。
まとめ
建設業では、大きな受注ほど完成までに時間がかかり、その間の運転資金も大きくなってしまいがちです。そのため、自己資金に充分な余裕がない場合は、適切なタイミングで資金調達できるかどうかが重要となります。
運転資金の調達方法として融資を申請する場合には、決算書や試算表のほか、事業計画書や資金繰り表、工事の受注明細などの作成と提出が必要です。希望額の融資を受けるためには、ポイントを押さえた書類の作成が必須となるため、書類作成に慣れない建設業の経営者は専門家のサポートを受けて資金調達した方がスムーズでしょう。資金調達と併せて、資金繰りや受注管理もしっかりと行い、創業融資なども賢く利用しながら安定経営を目指しましょう。
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