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創業融資
創業融資を受けるために税理士がしてくれることは?税理士を選ぶポイントや注意点を紹介
この記事の監修者
税理士法人松本 代表税理士
松本 崇宏(まつもと たかひろ)
お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。
創業融資を受けるためには、入念な計画を立てることや必要な書類の準備が求められます。
税理士に相談することで、融資に関するサポートが得られ、円滑に融資を受けられる可能性が高くなります。
本記事では、創業融資を受けるために税理士がしてくれることについて紹介します。
他にも「創業融資に強い税理士を選ぶポイント」や「税理士に創業融資を依頼する際の注意点」についても解説していきます。
ぜひこの記事を参考にして、創業融資を受けるために税理士がしてくれることについて理解を深めてみてください。
創業融資を受けるために税理士がしてくれること
創業融資を受けるために税理士がしてくれることについては、以下の3つが挙げられます。
- 事業計画書作成のサポート
- 融資可能額の相談
- 融資面談のアドバイス
それぞれの項目について解説していきます。
事業計画書作成のサポート
税理士に創業融資の相談することで、専門的なアドバイスを受け、内容を強化することが可能です。
創業融資制度を利用する際には、提出しなければならない書類がいくつかあります。
具体的には以下のものが含まれます。
- 融資申込書
- 事業計画書(創業計画書)
- 資金繰り計画書
- 履歴事項全部証明書の原本
- 見積書
- 不動産の登記簿謄本や登記事項証明書
これらの書類は、個々の状況に応じて適切に準備する必要があり、特に事業計画書は重要な役割を果たします。
融資によって調達した資金を使って、どのように事業を進めていくのかを具体的に説明する必要があり、説得力のある内容が求められます。
実際に、事業計画書がしっかりとした根拠に基づいていないと、資金調達が難しくなるのも事実です。
このように、創業融資について税理士に相談することで、計画書の質が向上し、融資を受ける可能性が高くなります。
融資可能額の相談
創業融資に詳しい税理士に相談することで、自己資金やこれまでの経験などを考慮した融資の目安がわかり、準備を効率的に進めることが可能です。
創業融資に対して不安を感じる方の中には、実際にどれくらいの融資が受けられるのかを理解できず、心配になる方も少なくありません。
具体的な融資金額がわからないと、事業の準備を効率的に進めるのが難しくなってしまうのも事実です。
新創業融資制度を利用する場合、融資が決定するまでに通常3週間から1カ月ほどの審査期間が必要です。
審査期間中に、物件の選定やその他の準備が思うように進まず、開業までに時間がかかるケースもあります。
このように、税理士に助言を受けることで、スムーズな開業の計画が立てやすくなります。
融資面談のアドバイス
税理士に創業融資について相談することで、融資面談のアドバイスを受けることが可能です。
融資の審査では、面談が行われることが多く、そこで創業の目的や経営者の経歴など、さまざまな質問がされます。
特に、事業計画や財務に関する詳細な質問も予想されるので、事前にしっかりと準備しておかないと、適切な対応が難しいケースもあります。
また、融資担当者に納得してもらえない回答をしてしまうと、審査結果に悪影響を与えてしまうリスクもあります。
税理士は融資に関する知識や経験が豊富にあり、面談に向けたアドバイスを受けられるので、面談に不安を感じている方は、税理士に相談することをおすすめします。
創業融資に強い税理士の選ぶポイント
創業融資に強い税理士の選ぶポイントについては、以下の5つが挙げられます。
- 創業融資に特化しているか
- 会社経営のノウハウを持っている
- 他士業と提携している
- 料金体系が明確になっている
- 自社の業界に強みをもっているか
それぞれのポイントについて解説していきます。
創業融資に特化しているか
創業融資に強い税理士を選ぶ際には、創業融資に特化しているかどうかで選ぶことが重要です。
具体的に、創業融資に特化しているかどうか確認する際には、税理士に創業融資の成功実績を確認しましょう。
実績が豊富な事務所であれば、信頼してサポートを受けることができます。
また、税理士が「認定経営革新等支援機関」に登録されているかどうかも確認するのがポイントです。
認定経営革新等支援機関を受けた事務所は、国から一定の実務能力を証明されており、中小企業や小規模事業者に対して、経営アドバイスや事業計画の策定支援、資金調達のサポートなど幅広く支援を行うことが可能です。
このように、創業融資に特化している税理士を選ぶことで、専門的なサポートが受けられて、起業時の不安を大幅に軽減することにもつながります。
会社経営のノウハウを持っている
会社経営のノウハウを持っている税理士を選ぶことによって、スムーズに創業融資を受けることにもつながります。
実際に、日本には多くの税理士が存在していますが、すべての税理士が経営面での支援を行っているわけではありません。
会社経営のノウハウを持っている税理士の特徴については、以下が挙げられます。
- 起業時の資金調達
- 創業融資のサポート
- 補助金や助成金の申請に関する助言
- 売上向上
- 集客戦略
- 効果的な節税対策
また、起業に対する理解が深く、経営者の立場に立って親身にサポートしてくれる税理士を選ぶことも大切です。
他士業と提携している
創業融資に強い税理士を選ぶ際には、司法書士や行政書士、社会保険労務士などの他士業と提携しているかどうかが重要です。
他の専門家と連携している事務所に依頼すると、会社設立に関連するさまざまな手続きを一括して対応してもらえることがあります。
そのため、複数の専門家を個別に手配する手間を省くことができ、結果的に起業準備にかかる負担を大幅に減らすことが可能です。
このように、他士業と連携している税理士を選ぶことで、起業に向けたプロセスを効率化し、時間と労力を節約することにもつながります。
料金体系が明確になっている
税理士を選ぶポイントとして、料金体系が明確になっているかどうかが挙げられます。
税理士の業務範囲は広く、一般的な料金構成としては、以下の項目ごとに価格が設定されていることが多いです。
- 記帳代行
- 決算申告
- 顧問料
また、オプションとして融資相談や税務相談、税務調査の立ち会いなどが個別に加算される場合もあります。
具体的に、料金体系を確認する際には、税理士事務所の公式サイトを確認しましょう。
さらに、依頼者に応じて料金を変更するケースもあるので、金銭トラブルを避けるためにも、料金体系がはっきりしている事務所を選ぶことが大切です。
自社の業界に強みをもっているか
税理士を選ぶ際に、その税理士が自分の業界に詳しいかどうかは重要な要素です。
世の中には、不動産業や飲食業、美容業など多様な業界が存在していますが、税理士がすべての業界に精通しているわけではありません。
それぞれの税理士には得意とする業界や分野があるので、自分のビジネスに関係する業界に強い税理士を見つけることが大切です。
業界特有の税務や会計の知識がある税理士は、書類作成や経営に関するアドバイスにおいて、より適切で実践的なサポートを受けることができます。
そのため、同じ業界での経験や専門知識を持っているかどうかを確認することが重要です。
税理士に創業融資支援を依頼する費用相場
税理士に創業融資支援を依頼する費用相場については、成功報酬型を採用している場合の費用は、一般的に融資金額の2~4%程度が相場です。
成功報酬型とは、融資が実際に成立した場合にのみ報酬を支払う形式であり、もし融資が得られなかった場合は報酬を支払う必要がありません。
一方、もう1つの報酬形態としてスポット報酬型があります。
スポット報酬型では、事業計画書の作成や記帳代行といった個別の業務に対して、その都度費用が発生します。
スポット報酬型の費用相場は、依頼する業務内容によりますが、おおよそ3万円から5万円が一般的な費用相場です。
こちらは融資の成否に関わらず支払いが必要ですが、料金体系が明確であるため、支払うべき額がわかりやすいというメリットがあります。
税理士に相談するメリット
税理士に相談することで、創業融資がスムーズに受けられること以外にも、さまざまなメリットが挙げられます。
具体的な税理士に相談するメリットについては、以下の4つが挙げられます。
- 資金繰りのアドバイスをもらえる
- 経理業務を依頼できる
- 補助金や助成金の相談ができる
- 税務調査の対応をしてもらえる
それぞれのメリットについて解説していきます。
資金繰りのアドバイスをもらえる
税理士に相談することによって、資金管理に関する専門的なサポートを受けることが可能です。
企業の運営においては、常に資金の流れを正確に把握し、余裕を持った資金管理を行うことが欠かせません。
しかしながら、日々の業務に追われながら資金繰りを適切に行うのは容易ではなく、安定的なビジネスを維持するためには、長期的な視点での資金計画が必要です。
例えば、資金調達の際に必要な書類の作成や、適切なアドバイスを受けられるので、資金面で不安を感じる経営者でも、安心して事業を進めることができます。
このように、税理士の豊富な知識と経験を活用することで、より効果的で先を見据えた資金計画を立てることにつながります。
経理業務を依頼できる
税理士に依頼すれば、請求書や領収書の整理・管理の方法を学べるだけでなく、必要に応じて経理業務の代行も依頼できます。
記帳作業もプロに任せることで、時間や労力を節約でき、事業の運営に専念することが可能です。
また、税務署からの問い合わせにも税理士が対応してくれるため、安心して本業に集中できる環境を整えることができます。
こうした経理面の負担を軽減するためには、税理士に相談することをおすすめします。
補助金や助成金の相談ができる
税理士に相談すると、補助金や助成金の申請に関するサポートも受けることが可能です。
どの補助金が利用できるか分からない場合でも、税理士は適した制度を提案し、内容について詳しく説明してもらうことが可能です。
また、申請に必要な書類の作成や手続きを代行してくれる事務所もあるので、安心して任せることができます。
補助金や助成金は、申請期限が厳格に定められており、たとえ1日遅れても受理されないケースもあるので、早めの相談を心掛けて、スムーズな手続きを進めるようにしましょう。
税務調査の対応をしてもらえる
税理士は、税務調査当日に立ち会って、調査官からの質問にも代わりに応じてくれるので、経営者の負担を軽減することができます。
税務調査とは、納税者が申告した内容が正確であるかを確認するために行われる調査のことです。
調査では、必要な書類を詳細に確認されるので、要求された資料を整えることが求められます。
調査の結果、誤りや不備が見つかった場合には、修正申告を提出する義務が生じてしまうリスクがあるのも事実です。
事前に税理士に相談しておけば、税務調査前に帳簿や証憑書類の確認をおこない、問題が起こりやすい点に対する対応策を準備してもらえるので、修正申告のリスクを減らすことにもつながります。
このように、税務調査への対応に不安がある場合は、税理士に相談することをおすすめします。
税理士に創業融資を依頼する際の注意点
税理士に創業融資を依頼する際の注意点については、以下の2つが挙げられます。
- 費用がかかる
- 成功報酬を見極める必要がある
それぞれの注意点について解説していきます。
費用がかかる
創業融資のサポートを税理士に依頼する際には、成功報酬や手数料を支払う必要があります。
一般的な料金としては、成功報酬が融資金額の約2〜5%で、さらに着手金として3〜5万円ほどがかかることが多いです。
実際に、創業直後や資金が限られている時期には、これらの費用が大きな負担となるケースも少なくありません。
また、税理士と顧問契約を結ぶ場合には、毎月の顧問料が追加で発生してしまうので、あらかじめどのくらいのコストが必要になるのか確認をしておきましょう。
成功報酬を見極める必要がある
税理士に依頼する際には、成功報酬などの費用が発生しますが、その費用がビジネスにとってどれだけの価値を持つかを慎重に判断することが大切です。
創業融資のサポートを受けることで、融資の手続きがスムーズに進み、事業の成功へとつながる可能性があるなら、その費用を事業への重要な投資と判断することができます。
しかし、高額な報酬や不明確な契約内容には注意が必要です。
信頼できる税理士を選び、納得できる成功報酬であるかを確認しながら、じっくりと検討する時間を確保することが大切です。
創業融資は税理士に依頼しよう!
今回は、創業融資を受けるために税理士がしてくれることや税理士を選ぶポイントなどを紹介しました。
税理士に相談することで、創業時の融資を受けるためのさまざまなサポートが受けられます。
書類作成の手助けをはじめ、金融機関との面談での助言や、融資の可能性やその金額の見通しなども提供してもらえるため、起業プロセスが円滑に進めることが可能です。
しかし、創業融資に強く、さらに自分の事業分野に詳しい税理士でなければ、十分なサポートを期待するのは難しいのも事実です。
今回の記事を参考にして、自社の事業に合った税理士を慎重に選びましょう。
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