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会社設立
会社設立の相談先とは?相談先の選び方や相談前にやっておくべきことも解説
この記事の監修者
税理士法人松本 代表税理士
松本 崇宏(まつもと たかひろ)
お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。
会社設立の相談先を把握しておくことで、自分に合った相談先を選ぶことができ、スムーズに会社設立をおこなうことにつながります。
本記事では「会社設立の相談先」について紹介します。
他にも「会社設立の相談先の選び方」や「会社設立の相談前にやっておくべきこと」についても解説していきます。
ぜひこの記事を参考にして、会社設立の相談先について理解を深めてみてください。
会社設立の相談ができる窓口
会社設立の相談ができる窓口については、以下の6つが挙げられます。
- 税務署
- 商工会議所・商工会
- 日本政策金融公庫
- よろず支援拠点
- 中高企業基盤整備機構
- 法務局
それぞれの相談先について解説していきます。
税務署
税務署では、会社設立に関する相談はもちろん、税金の基本的な仕組みや確定申告の手順などの幅広い相談も受け付けています。
起業や開業をおこなう際には、法人設立届出書や開業届、青色申告承認申請書など、税務署に提出することが必要です。
また、法人として起業した場合、法人税や法人事業税といった税金を支払う義務が生じます。
届出や税金に関する手続きや記帳方法などについて疑問がある場合には、事業所が所在する地域の税務署に相談することをおすすめします。
しかし、税務署の窓口で相談をするには、事前に予約が必要になるので注意が必要です。
商工会議所・商工会
商工会議所や商工会は、地域社会の発展を支援するために多岐にわたるサービスを提供している非営利団体で、会社設立を考えている方のための相談窓口を設けています。
会社設立に関わる以下の専門家が在籍しているので、起業時に必要な手続きや法律に関する相談に対応しています。
- 税理士
- 司法書士
- 社会保険労務士
- 行政書士
また、起業に関する知識を深めるためのセミナーや勉強会を開催しています。
さらに、起業者同士が情報を交換できる交流会を企画している商工会や商工会議所も存在しているので、会社設立に関する情報を収集したい場合には、積極的に参加してみることをおすすめします。
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は、政府が全額出資している公的な金融機関です。
個人事業主や小規模事業者、中小企業向けに融資をおこなっており、創業支援の一環として起業に関する相談も受け付けています。
具体的には、以下のような会社設立に関わる内容に対して、専門のアドバイザーからサポートを受けることができます。
- ビジネスプランの作成
- 資金の確保
- 会社設立手続き
- 許認可の取得
相談方法については、窓口以外にも、電話やオンラインにも対応しており、事前に予約すれば、土日祝日でも対面での相談が可能です。
よろず支援拠点
よろず支援拠点とは、中小企業や小規模事業者を対象とした公的な経営相談窓口です。
会社設立や企業運営、売上向上に関する相談を無料で受けることができ、専門知識を持つ複数の専門家がチームで対応しています。
また、中小企業基盤整備機構とも密接に連携しているので、その機構の窓口に行くのが難しい場合でも、近くのよろず支援拠点を利用することで同様のサポートを受けることが可能です。
中高企業基盤整備機構
中小企業基盤整備機構は、中小企業の成長をサポートするのを目的としており、自治体や政府系機関と連携し、企業の発展段階に応じた多様な支援サービスを提供する独立行政法人です。
会社設立に関する相談は、事前に予約した上で、専門アドバイザーと対面でおこなうことができます。
また、AIを活用したチャットボットを利用すれば、会社設立に関する相談を手軽にすることが可能です。
さらに、資金調達や財務、人事など経営に関するさまざまな課題についても、専門家から具体的なアドバイスを受けることができます。
法務局
法務局は、商業登記や法人登記などの申請に関する相談を受け付けている窓口です。
登記に関して得られるアドバイスは信頼性が高いので、正確な情報を無償で手に入れたい方は、法務局に相談することを検討するのをおすすめします。
しかし、登記申請に関するアドバイスを受けることはできますが、申請代行やサポートは受けられないので、法務局で相談する際には注意が必要です。
会社設立の相談ができる専門家
会社設立の相談ができる専門家については、以下の6つが挙げられます。
- 税理士
- 行政書士
- 司法書士
- 弁護士
- 社会保険労務士
- 中小企業診断士
それぞれの相談先について解説していきます。
税理士
税理士は、中小企業をメインに税務支援をおこなっています。
会社設立に関する相談をすることで、融資や助成金の支援を含む資金調達面でのサポートを受けられます。
税理士は商業登記を直接行うことはできませんが、司法書士などとの連携によって登記手続きの支援を受けることが可能です。
資金調達に関する支援には追加の料金が発生することが一般的ですが、商業登記に関しては無料または定額の手数料でサポートをしている税理士も多くみられます。
行政書士
行政書士は、官公庁への提出が必要な許認可書類の作成や、それに関連する手続きを代行することを主な業務としている専門家です。
会社設立に関しては、定款の作成・認証や必要な許認可書類の作成、手続きのサポートを受けることができます。
また、許認可に関する相談ができるので、会社設立をスムーズに進めることができるメリットも挙げられます。
例えば、建設業や不動産業、飲食業などでは会社設立の際に行政の許認可が求められるので、申請の漏れなどのリスクを無くすためにも、設立時に行政書士に相談することをおすすめします。
費用に関しては、無料で相談に応じる行政書士事務所もありますが、許認可の手続きなどを依頼する際には10万円以上の手数料が発生することもあるので、あらかじめの確認が必要です。
司法書士
司法書士は、主に商業登記や不動産登記に関連する書類の作成や申請手続きをおこなう専門家です。
会社設立をする際の商業登記に関しては、司法書士に相談することが一般的です。
書類の作成から登記手続きまで一括で代行してもらうことができるので、初めて会社設立をする方や、会社設立に関する手続きを全て任せたいと考える方にとっておすすめです。
司法書士は登記手続きを専門としているので、電子定款の作成に関する知識や経験が豊富で、電子定款を利用すれば印紙代4万円を節約することが可能です。
電子定款の導入を検討しているのであれば、司法書士に依頼するようにしましょう。
しかし、事務所によって料金は異なりますが、相談が無料であっても、登記までの手続き全般を依頼すると、10万〜30万円程度の費用がかかることがあります。
弁護士
弁護士は、法律全般に精通しており、多岐にわたる法的業務を遂行している専門家です。
商業登記の代理以外にも、行政書士の範囲に該当する許認可手続きや税理士の業務に関連する税務対応なども対応できる弁護士もあります。
会社設立時に、取締役や監査役、委員会などの組織構成に法的な問題がないか確認したり、定款に法的に必要な項目がきちんと盛り込まれているかを確認したりするなど、法律面での助言やサポートを受けられるメリットが挙げられます。
費用については、依頼内容やサポートの範囲によって異なりますが、一般的には会社設立の代行費用として10万円以上がかかってしまいます。
このように、法務全般について広範囲にサポートを受けたい場合は、弁護士に相談するのをおすすめします。
社会保険労務士
社会保険労務士は、労働や社会保険、年金に関する幅広い業務をおこなっている専門家です。
会社を設立する際には、社会保険の加入が必須となるので、社会保険労務士は会社設立に関連する重要な役割を担う専門職といえます。
社会保険や労働保険に関する詳しいアドバイスを受けられるので、従業員の雇用に関わる手続きを円滑に進めることができます。
また、費用は従業員の人数によって異なりますが、小規模企業が社会保険の手続きを社会保険労務士に依頼する場合の費用相場は5万円程度です。
しかし、会社設立に必要な登記手続きに関する支援は受けられないので、登記の申請代行や定款の作成を必要とする場合は、別途司法書士などの専門家に依頼する必要があります。
中小企業診断士
中小企業診断士は、中小企業の経営に関する課題を分析し、改善策を提案する専門家です。
会社設立後の業務開始に際して資金が必要な場合、融資制度や助成金に関するアドバイスを受けられます。
中小企業経営に関する豊富な知識と経験を持っているので、必要に応じてコンサルティングサービスも利用することが可能です。
費用については、相談内容によって異なりますが、一般的に10万円以上かかることが多いです。
会社設立の相談先の選び方
会社設立の相談先の選び方については、以下の3つが挙げられます。
- 問い合わせに対応してくれるか
- 実績が豊富かどうか
- 会社からのアクセス
それぞれの選び方について解説していきます。
問い合わせに対応してくれるか
会社設立に関する相談は、ビジネスの成功に直結する重要なものが多いので、問い合わせに対して適切な回答が必要です。
また、会社設立を円滑に進めるためには、問い合わせ対応のスピードや回答の丁寧さもしっかり確認しましょう。
このように、会社設立の相談先を選ぶ際には、問い合わせに対して対応してくれるかどうかはもちろん、どれだけ素早く対応してくれるかが重要な判断基準となります。
実績が豊富かどうか
会社設立の支援を依頼する際には、相談実績が豊富な相談を選ぶことが重要です。
公的な相談先であれば問題ありませんが、個人事務所や専門家などについては、Webサイトで口コミや評判を事前に確認しておきましょう。
実際に、すべての専門家が会社設立の実績を多く持っているわけではないので、実績を確認するのは重要といえます。
また、初回の打ち合わせ時には、説明が明瞭で理解しやすいか、自分が話しやすいかどうかを確認することも大切です。
会社からのアクセス
会社設立の相談先を選ぶ際のポイントとして、会社からのアクセスの良さが挙げられます。
実際に、書類作成などで直接相談する必要がある場合、事務所が会社の近くにあると便利です。
専門家の事務所が近くにない場合でも、オンラインでの相談が可能かどうか、またはスムーズに連絡が取れる手段があるかを事前に確認しておきましょう。
会社設立の相談前にやっておくべきこと
会社設立の相談前にやっておくべきことを把握しておくことで、スムーズに会社設立を進めることができるのはもちろん、トラブルを未然に防ぐことにもつながります。
具体的な会社設立の相談前にやっておくべきことについては、以下の2つが挙げられます。
- 会社設立の流れや必要な手続きを把握する
- 事業計画を立てる
それぞれの項目について解説していきます。
会社設立の流れや必要な手続きを把握する
自分の事業に最適な会社形態を選ぶためにも、各会社の設立に伴う具体的な手順や準備事項を把握することが重要です。
実際に、株式会社と合同会社では設立のために必要な手続きや費用が異なるので、それぞれの特徴を理解して比較することが必要です。
また、会社設立のプロセスを進める中で出てくる疑問点や不明点を整理しておくことで、具体的なアドバイスを得やすくなります。
会社設立前は、事業計画の策定や設立準備、資金調達などで多忙になることが多いですが、限られた時間を効率的に使い、理解を深めることが会社設立への成功につながります。
事業計画を立てる
会社設立に関する相談をする際には、事業内容や戦略、予想される収益などを具体的に説明できるよう、事前にしっかりとした事業計画を作成しておくことが重要です。
例えば、どのような商品やサービスを、どのターゲット顧客層に対して、どの販売経路を通じてするのかなどが挙げられます。
また、見込まれる収益はどれくらいかを具体的に考えておく必要があります。
このように、仕入れコストや人件費、生産方法、集客手段などの詳細も計画に含め、資金計画を立てておくことで、相談先に事業の全体像をより正確に伝えることができます。
会社設立の相談先を選んで不安を解消しよう!
今回は、会社設立の相談先や会社設立の相談先の選び方を紹介しました。
会社設立の相談先を把握しておくことで、自分に合った相談先を選ぶことができ、スムーズに会社設立をおこなうことにつながります。
また、会社設立の相談先によって、相談できる内容や受けられるサポートが異なるので、自分の要望に合った相談先を選ぶことが重要です。
今回の記事を参考にして、会社設立の相談先を選んで不安を解消しましょう。
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