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創業融資コンサルとは?メリット・デメリットや選ぶポイントも解説

読了目安時間:約 7分
創業融資コンサルとは、新規事業の立ち上げに際して利用できる創業融資制度の選定や融資申請の手続きを円滑に進めるためのサポートを行うサービスです。
本記事では、創業融資コンサルについて紹介していきます。
他にも「創業融資コンサルを依頼するメリット・デメリット」や「創業融資コンサルを選ぶポイント」についても解説していきます。
ぜひこの記事を参考にして、創業融資コンサルについて理解を深めてみてください。
目次
創業融資コンサルとは?

創業融資コンサルとは、資金調達のエキスパートであり、事業資金を必要とする企業や個人事業主がスムーズに融資を受けられるようにサポートする専門家です。
単に融資の申請手続きを支援するだけでなく、事業計画の策定や経営戦略の立案など経営全般に関するアドバイスも行います。
企業の財務状況や経営の現状を丁寧に分析し、潜在的なリスクや課題を明らかにしたうえで、融資獲得のための具体的な解決策を共に考え、成功へ導く役割を担っています。
具体的に、創業融資コンサルのサポート内容については、以下の4つが挙げられます。
- 融資制度の紹介
- 創業計画書作成の支援
- 面談サポート
- 創業融資の必要書類の作成支援
それぞれのサポート内容について解説していきます。
融資制度の紹介
創業融資コンサルは、依頼者の相談内容に応じて、融資制度の紹介を行います。
一般的に、主な融資制度として挙げられるのは、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」が挙げられます。
しかし、状況に応じて資本性ローンや信用保証協会による制度融資など他の利用可能な選択肢がある場合には、併せて提案を行います。
実際に、初回のヒアリング時に同時に進められるケースも少なくありません。
また、依頼者が補助金の申請を希望している場合は、この段階で補助金に関する具体的なアドバイスを行うことも一般的です。
創業計画書作成の支援
創業融資コンサルは、創業計画書作成の支援も行います。
新たに事業を始める際、創業融資を受けるためには、通常、創業計画書の提出が求められます。
しかし、起業を考えている方の多くは、頭の中で事業の構想を持っていたとしても、それを効果的に文章として計画書に落とし込む方法がわからないことが少なくありません。
自分で作成した事業計画書には、十分に検討しきれていない部分や見落とし、論理の矛盾などが含まれてしまう場合があります。
このように、創業融資コンサルからのサポートを受けることで、これらの課題をクリアにし、より完成度の高い創業計画書の作成を専門的にサポートを受けることが可能です。
面談サポート
創業融資コンサルに依頼することで、面談のサポートを受けることができます。
創業融資を受ける際には、事業者自身が直接金融機関の担当者と面談を行う必要があります。
面談は、金融機関が経営者と直接対話することで、事業に対する熱意や経営者の人柄、姿勢をより深く理解しやすくなる目的があります。
依頼する創業融資コンサルによって異なりますが、面談のリハーサルや模擬質問の作成、受け答えの注意点に関する助言など事前準備を手厚くサポートしてくれる場合があります。
創業融資の必要書類の作成支援
創業融資コンサルのサポート内容として、創業融資の必要書類の作成支援を行います。
実際に、事業の立ち上げ時に融資を受ける場合、さまざまな提出書類が求められます。
例えば、事業計画書や融資申込書などが代表的です。
これらの書類の作成に不安がある場合、専門のコンサルタントに依頼すると、書類作成のサポートや代行をしてもらうことが可能です。
どの融資制度を利用するかが決まった後は、申請に必要な手続きや準備すべき事項、求められる書類の詳細について助言を受けることができます。
さらに、起業初期の段階では事業計画が完全に固まっていなかったり、内容に修正が必要な場合も多いため、ビジネスプランの改善や補強についても指導を受けることが可能です。
創業融資コンサルに依頼するタイミング

創業融資コンサルに依頼するタイミングについては、以下の3つが挙げられます。
- はじめて融資を申し込む
- 融資申し込みまでに時間がない
- 融資を受けるのが難しい場合
それぞれのタイミングについて解説していきます。
はじめて融資を申し込む
創業融資コンサルに依頼するタイミングとして、はじめて融資を申し込むことが挙げられます。
実際に、はじめて融資の申し込みを行う場合、多くの方が必要な書類の準備や申込書に記載すべき内容について不明点を感じることが多いのも事実です。
情報を一つひとつ確認しながら進めていくと、事業立ち上げの貴重な時間を無駄にしてしまう可能性があります。
また、適切な準備ができていないために、本来受けられるはずの融資額が減ってしまう場合も考えられます。
そのため、融資の申し込みが初めての場合は、専門知識を持つコンサルタントのサポートを受けることで、スムーズかつ効果的に手続きを進めることにつながります。
融資申し込みまでに時間がない
創業融資コンサルを依頼するタイミングとして、融資までに十分な時間を確保できない場合です。
過去に融資の申請経験があり、手順を理解している方であれば、時間をかけて自分で必要書類を用意することも可能かもしれません。
しかし、創業融資の申請に必要な書類をすべて整えるには、相当な労力と時間が求められます。
特に創業直後は、事業立ち上げのためにやるべき業務が山積みで、人的リソースも限られていることが一般的です。
そうした状況で、融資関連の書類作成に十分な時間を割けない場合には、創業融資専門のコンサルタントにサポートを依頼するのが賢明と言えます。
融資を受けるのが難しい場合
創業融資コンサルを依頼するタイミングの一つとして、融資を受けるのが難しい状況が挙げられます。
例えば、過去に融資の審査で不承認となった経験がある場合や、新たに立ち上げる事業が風俗関連の業種である場合は、審査のハードルが高くなる可能性があります。
また、自己資金が十分でない場合も、融資の難易度が上がると言えます。
しかし、そのような厳しい状況であっても、創業融資の専門コンサルタントに相談することで解決の糸口が見つかる可能性があります。
創業融資コンサルを依頼するメリット

創業融資コンサルを依頼するメリットについては、以下の4つが挙げられます。
- 融資を獲得できる可能性が高くなる
- 資金調達の幅が広がる
- 客観的なアドバイスを受けられる
- 本業に注力しやすくなる
それぞれのメリットについて解説していきます。
融資を獲得できる可能性が高くなる
創業融資コンサルを依頼するメリットとして、融資を獲得できる可能性が高くなることが挙げられます。
実際に、創業融資コンサルは、豊富な融資申請のサポート実績を持ち、成功へ導くための重要なポイントを把握しています。
具体的には、金融機関が重視する提出書類の作成方法や面談時に求められる的確な受け答えなど専門知識に基づいた助言を行っています。
そのため、融資の承認率が大きく高まるだけでなく、希望額に近い資金を確保できる可能性も高くなるのが大きなメリットと言えます。
資金調達の幅が広がる
創業融資コンサルを依頼することで、資金調達の幅が広がるメリットが挙げられます。
一般的に、融資コンサルタントは資金調達や融資に関する幅広い知識を有しており、依頼者の状況に応じて複数の融資先や資金調達手段を提案してもらうことができます。
代表的な融資制度の「新創業融資制度」以外にも、地方自治体の制度融資や国が関与するファンドなど多様な資金調達方法を紹介してもらえる場合があります。
さらに、同一の金融機関内でも複数の創業融資商品が存在することがあり、依頼者の資金ニーズや事業計画に最適なものを選択できるよう、専門的な助言を受けられるケースもあります。
客観的なアドバイスを受けられる
創業融資コンサルを活用することで、客観的なアドバイスを受けることができます。
例えば、自社で立てた創業計画について、専門的かつ第三者の視点から有益な助言を受けることができます。
客観的なアドバイスを受けることによって、計画の内容がより具体的で実現性の高いものとなり、創業融資の審査通過率を高める効果が期待できます。
また、コンサルタントの助言を受けながら真剣に作成した創業計画は、融資申請時の資料として役立つのはもちろん、事業運営において重要な指針となり、長期的な経営判断をサポートすることにもつながります。
本業に注力しやすくなる
創業融資コンサルに依頼することで、本業に注力しやすくなるメリットが挙げられます。
実際に、創業融資を申し込む際には、借入申込書や創業計画書、月別の収支計画書などさまざまな必要書類を揃える必要があります。
これらの書類をすべて自力で作成しようとすると、多大な労力と時間が求められ、本業に悪影響を与えてしまうのも事実です。
創業期は、事業の立ち上げや運営準備などで忙しい時期であり、その中で融資関連の書類作成まで対応するのは決して簡単ではないのも事実です。
このような状況で創業融資コンサルを利用すれば、書類作成の負担を大幅に軽減でき、結果として貴重な時間と労力を本業の事業推進に集中させることにつながります。
創業融資コンサルに依頼するデメリット

創業融資コンサルに依頼するデメリットについては、以下の3つが挙げられます。
- 費用がかかる
- ノウハウが残らない
- 探す手間が必要になる
それぞれのデメリットについて解説していきます。
費用がかかる
創業融資コンサルに依頼するデメリットとして、費用がかかることが挙げられます。
実際に、創業融資コンサルは、無償の支援ではなく、報酬を伴う専門的なサービスであるため、依頼には手数料などの費用が発生します。
サポートの内容や範囲によっては、手数料が数十万円規模になるケースも少なくありません。
一般的な費用相場は存在していますが、明確な統一基準がないため、コンサルタントごとに料金設定は異なるのが現状です。
ノウハウが残らない
創業融資コンサルに依頼することで、融資の成功率を高めることができますが、自社にノウハウが残らないデメリットが挙げられます。
自社で資金調達を行う際には、有利な条件で融資を受けるために重ねた努力や得た経験は、貴重なノウハウとして社内に蓄積でき、担当者へ引き継ぐことが可能です。
しかし、融資コンサルタントに依頼すると、これらのノウハウが企業内部に残らず、次回の資金調達時に知識不足で苦労する可能性があります。
そのため、創業融資コンサルを利用する場合は、業務の手順や進め方を教えてもらうよう依頼することをおすすめします。
探す手間が必要になる
自社に適した融資コンサルタントを見つけ、希望する分野のサポートを受けるためには、時間だけでなく多くの労力も必要になります。
探す手間が必要になると、本業にも悪影響を与えてしまうリスクが高くなります。
数多く存在する融資コンサルタントの中から信頼できる専門家を見つけ出すためには、同じ業界の経営者や顧問税理士などの信頼できる関係者に相談することが有効です。
創業融資コンサルを選ぶポイント

創業融資コンサルを選ぶポイントについては、以下の3つが挙げられます。
- 実績
- 料金
- 担当者との相性
それぞれのポイントについて解説していきます。
実績
創業融資コンサルを選ぶポイントとして、実績が豊富かどうか事前に確認をしておきましょう。
資格を持っていることは、一定の知識を有している証拠にはなりますが、創業融資コンサルティングの実力を資格だけで判断するのは難しいのも事実です。
実際に数多くの創業融資を成功に導いている専門家であれば、サポートした件数や関わった業種などについて守秘義務に抵触しない範囲で丁寧に説明してもらうことができます。
料金
創業融資コンサルタントを選ぶ際には、料金が大切な判断基準の一つとなります。
創業融資コンサルを提供する価値は、専門的な知識や経験に基づいたコンサルティング力に関係しています。
極端に低価格のコンサルタントの場合は、十分な経験がなかったり丁寧に対応する余裕がない可能性があります。
しかし、創業融資に関する報酬は法律で上限が決まっており、出資法により着手金と成功報酬を合わせた総額が、融資実行額の5%を超えてはいけないと定められています。
そのため、この上限を超える料金を請求する創業融資コンサルには注意が必要です。
また、着手金を不要とし、融資成功時のみ報酬が発生する「完全成功報酬制」を採用している創業融資コンサルもあり、融資が受けられなかったのに費用だけが発生してしまうリスクを避けたい場合、成功報酬型コンサルを選択するのも選択肢の一つと言えます。
担当者との相性
創業融資のコンサルタントを選ぶ際には、担当者との相性が重要になります。
コンサルの役割は、単に申請書類を作成するだけではなく、融資の獲得から事業の成功に向けて幅広いアドバイスを提供することにあります。
しかし、どんなに優秀な専門家でも人間である以上、相性が合わない場合もあり、スムーズにやり取りができないケースも少なくありません。
自分に合った専門家を選ぶことで、事業に関する悩みや課題を率直に相談しやすくなり、より的確で親身なサポートを受けられる可能性が高まります。
信頼できるコンサルタントと巡り合えれば、融資後も事業運営で困った時の心強いパートナーとして継続的にサポートを受けることにもつながります。
創業融資コンサルに依頼しよう!

今回は、創業融資コンサルの概要やメリット・デメリット、選ぶポイントを紹介しました。
創業融資を成功に導くためには、経験豊富なコンサルのサポートを活用することが効果的です。
創業融資コンサルは、煩雑になりがちな手続きや必要書類の作成を手助けし、融資獲得の可能性を高めるだけでなく、資金調達の選択肢拡大や事業計画の精度向上にも貢献します。
また、創業融資コンサルを選ぶ際には、過去の実績や契約の詳細、融資後のフォロー体制などを丁寧に確認することが大切です。
今回の記事を参考にして、自社の要望に合った創業融資コンサルを選びましょう。
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この記事の監修者

税理士法人松本 代表税理士
松本 崇宏(まつもと たかひろ)
お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。