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期限後申告 無申告 税務調査 2023.03.13

税務調査に時効はある?遡る期間や5年と7年の違いも解説

この記事の監修

税理士法人松本 代表税理士

松本 崇宏
(まつもと たかひろ)

お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。
多数の追徴税額ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。

税務調査でペナルティの対象となる期間には、時効があるのでしょうか。何年ほど前まで遡って調査され、修正申告の対象となるのか気になる人も多いでしょう。 ここでは、税務調査の時効の有無や遡る期間、5年や7年といった期間を耳にする理由などについて解説しています。 税務調査が入って、最初の調査期間は3年だったけど、5年の調査期間になったなど現在の状況にお困りの方は税理士法人松本までお気軽にご相談ください。



税務調査の時効とは

税務調査の時効とは、以下のような意味を持っています。


税務調査で遡って調べられる期間には限りがある

税務調査では、過去数年に渡って申告した内容について調査し、計算ミスや申告漏れなどが見つかった場合は修正申告後、修正した内容で課税されるというのが税務調査の流れです。この遡って調査することのできる期間は法律によって定められており、それ以前の申告については時効となります。
税務調査で遡って調査可能な期間は、国税通則法第70条で「申告期限から5年」と定められています。申告後5年が経過した場合、原則として申告内容に誤りがあっても修正できないこととなっているのです。


税金の還付も受けられなくなるので注意が必要

時効を迎えた申告については、申告漏れや計上間違いが発覚しても修正することができないため、修正申告後に追徴課税となることはありません。同様に、時効を迎えた申告については、払い過ぎていた税金を返してもらう還付申告もできなくなるので注意が必要です。
税金の徴収も還付も消滅時効は5年と定められているため、心当たりのある人は過去の申告について確認してみましょう。


税務調査で3年、5年、7年といわれる期間は?

税務調査で調べられる期間について「3年」や「5年」に加え「7年」といわれる言われることもあります。これらの期間にはどのような意味があるのかについて解説します。


一般的な税務調査で遡る期間は3年が多い

任意調査などの一般的な税務調査では、遡って調査される期間は3年のケースが多いようです。法律上は5年まで遡って調べることができるのですが、特に問題がなければ3期分の調査で終わるのが一般的となっています。逆にいえば、税務調査となれば最低でも3年は遡って申告状況を見られるということです。
もし3年遡って間違いが発見された場合には、5年まで遡るケースが多くなっています。どこまでのケースなら3年で済み、どの程度の間違いだと5年となるのかについては「課税庁(管轄の税務署や国税庁、都道府県の税務部署など)の判断」とされているため、明確なラインはわかりません。複数の間違いがあっても3年の調査となる場合もあれば、1つでも多額の計上漏れが見つかった場合、5年まで遡って調べられる可能性もあるでしょう。
なお、そもそも申告をしていない無申告の状態の場合は、必ず5年前まで遡って調べられるようです。


7年遡って調査されるケースとは?

税務調査に関して、5年を超えて7年も遡って調査された事例などを耳にすることがあります。巨額の申告漏れや悪質性が疑われる場合、大企業の不正が発覚した場合などでは、7年まで遡って調査されることもあります。
「税務調査の時効は5年なのに、なぜ7年も遡って調査されるの?」と疑問に感じるかもしれませんが、これも法律に定められている時効の1つです。
国税通則法で税務調査の時効は5年とされていますが、不正や虚偽が発覚した場合の時効は7年と定められています。


最低7年分は書類の保管が必要

毎年適正に申告・納税をしていれば、税務調査で7年も遡って調べられる心配はありません。ただし、法人として申告している場合には、税法上の書類保管期限が7年と定められているため、最低でも7年分は書類を保管しておかなければなりません。
また、赤字決算の繰越期限は10年とされているため、会社内では10年分の書類を保管しておくとより安心できるでしょう。


税務調査で疑われないためのポイントは?

税務調査であらぬ疑いをかけられたり、3年以上遡って調査されたりするリスクを避けるためには、以下のポイントを参考にしましょう。


調査官の言いなりにならない

納税者には「受忍義務」と呼ばれる義務が法律で定められており、任意の税務調査であっても協力することが法的に義務付けられています。そのため税務調査に非協力的な態度を取ることはできませんが、だからといって調査官の言いなりになる必要もないのです。
税務調査では、訪問する調査官によって追及の手の強度が異なることがあります。「この伝票は水増しではありませんか」「経費に見せかけてプライベートな支出では?」など、心当たりがないのに疑われたり、かまをかけるような質問をされたりする場合もあるでしょう。
もし何の心当たりもない疑いをかけられた場合は、きっぱりと否定することも大切です。調査官によっては「そんなことまで疑うのか」というような追及をしてくる場合があるかもしれません。
相手の態度に屈することなく、証明できる書類があれば提示しながら毅然と否定するようにしましょう。


対応が不安な場合は税理士のサポートを検討する

税務調査ではどんな点を疑われ、どういった受け答えをすると怪しまれるのかといった匙加減は、多くの税務調査を担当してきた税理士であればしっかりとしたノウハウを持っているものです。
税金のプロとしての知識に加え、税務調査における多数の実績がある税理士事務所なら、ポイントを押さえた対応で税務調査の心強いサポートが受けられます。
「素人だけで税務調査に対処できるか不安」「口下手なのでうまく否定できないかもしれない」「そもそも何を疑われているのかわからない」といったお悩みがあるなら、一度税理士事務所の無料相談などを利用してみてはいかがでしょうか。
税理士法人松本では、元国税OBの税理士やあらゆる業種の税務調査対応に実績のある税理士が多数在籍しています。
どんな不安やお悩みにも誠実に対応いたしますので、全国どこからでも相談予約からご利用ください。




まとめ

税務調査には法律で定められた時効があり、通常は5年、不正がある場合には7年までとなっています。全ての税務調査が5年まで遡って行われるわけではなく、修正申告の指摘があっても3年で終わるケースもあります。何年まで遡るのか、どんな部分を疑われるのかはケースバイケースとなるため、不安な場合は税理士などの専門家へ相談することをおすすめします。


こちらの記事は幻冬舎GOLD ONLINEにも掲載されております。


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