2023.09.5
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脱税とは…所得隠しのやり方は税務署にバレている?

この記事の監修者

松本 崇宏

税理士法人松本 代表税理士

松本 崇宏(まつもと たかひろ)

お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。

日々、生活するなかで収入を得ることは必要不可欠です。収入を得ると所得となり、その金額に応じて税金が発生します。この税金を1円でも少なくしたいと皆さん考えることでしょう。このように考えることは悪いことではありません。
適正申告適正納税を行うことで、新事業への投資や従業員の給料アップなど会社の基盤を強くしていくことができます。
しかし、節税節税と言って、行き過ぎた対応をとってしまうと「所得隠し」や「脱税」などと判断され、処罰の対象となることがあります。
ここではこの「脱税」について詳しく解説していきます。
すでに税務調査が入り、お困りの方は税理士法人松本までご相談ください。




脱税とは…

脱税とは、納めなくてはならない税金を、ごまかして納めないことです。
例えば、売上を過少申告することや実際には発生していない経費を水増しして計上することを言います。
脱税をすると、通常の税務署が行う調査ではなく、査察調査の対象となり刑事告発されたうえで、最終的に刑事裁判により刑事罰が科されます。

脱税にあてはまる行為とは…

所得隠し

水商売や飲食店は現金商売であり、簡単に売上を抜いてしまうことができます。
一般的な企業であれば、売掛金、買掛金、預金など取引記録が残りますが、現金商売は抜いてしまえば、足がつきません。
そのため、国税庁の大口・悪質事案でも公表されている不正業種の上位に飲食店がランキングしています。
売上を少なく見せることで、所得が少なくなり、納税額が安くなるわけです。現金だけは手元にあるにも関わらず、納税額が少なくなるというのは税務署から見ても悪質性が高いという認識になります。

架空経費や経費の水増し

実際にはない架空の経費を計上し、水道管の補修工事や建設現場の残土処理などを請け負っていた都内の建設会社など2社が、架空の経費を計上する手口で合わせて法人税1億9000万円余りを脱税したなどとして、東京国税局から告発されたというニュースがありました。
他にも、外注先の5つの業者に架空の請求書や代金を水増しした請求書を作成させ、自社の経費を多く偽装して脱税をしていたニュースもありました。
どちらも架空の経費を発注したように見せかけて、所得を少なく見せたことで、悪質性が高いと見られたかたちです。

脱税はなぜバレるのか

脱税はどのように発覚してしまうのでしょうか。脱税をする時、最初は小さな金額だったことが多いことでしょう。麻薬みたいなもので、継続していくことで状態が麻痺してくるものです。金額がどんどん大きくなっていても、本人は麻痺している状態なので気づきません。気づいた時には悪質性が高い状態になっているものです。悪質性が高まれば高まるほど、税務署や国税庁に目をつけられ発覚しやすくなると考えた方がいいでしょう。
税務署は長年の経験により、私たちが考えているよりも脱税の手口を熟知しています。
税務署は、経営者の資産状況や高級車の購入、クレジットカードの購入、SNS履歴も見ています。
また、国税庁のWebサイトから脱税の告発や情報提供をすることが可能となっており、知人・友人からのタレコミ、トラブルが起き、退職した従業員からのタレコミもあります。
すべてが調査対象となるわけではありませんが、そこから調査となることもあります。

脱税がバレたときのペナルティ

脱税がバレると追加で税金を納めることになります。よく脱税で告発された際のニュースの最後に「国税の指摘に従って修正申告と納税を済ませています。十分反省し、2度とこのような事件を起こさないよう経理体制などの整備に努めております。」とコメントがあります。本来納めるべき税金と実際に納めた税金の差額を納める必要があり、それとは別に加算税と延滞税、利子税などを追加で納める必要があるのです。

加算税

加算税とは、所得税・法人税・相続税など申告納税方式または源泉徴収によって納税される国税について、過少申告・無申告・不納付など申告義務または徴収義務が正しく履行されないとき、本来の税額に加算して課せられる税金です。
過少申告加算税は、10~15%となっており、期限内に申告していたものの、申告額が本来納税すべき税額よりも少なかった場合に課せられます。

無申告加算税は、15~30%となっており、申告期限までに申告をしなかった場合で、納付すべき納税額があった場合に課せられます。

不納付加算税は、10%となっており、源泉所得税の納付が納付期限までに納められなかった場合に課せられます。納期限を過ぎたあと自主的な納付をした場合は5%で済みますが、税務署の指摘により納付した場合には10%の追加納付が必要となります。

重加算税は、35~40%となっており、本来納めるべき税金を意図的に隠蔽したり仮装したりしたことが明らかになった場合に課せられます。
過少申告や不納付があった場合には過少申告加算税または不納付加算税に代えて35%を課せられ、無申告であった場合には無申告加算税に代えて40%が課せられます。

延滞税は、原則として「納期限の翌日から2か月を経過する日までは年7.3%」「納期限の翌日から2か月を経過した日以後は年14.6%」です。納付すべき税金を納付期限までに納めていない場合に課せられます。

利子税は、国税について延納または納税申告書の提出期限の延長が認められた場合に、その期間に応じて税金が課せられます。

脱税した場合の罪とは

脱税の罪は重く、厳罰化も進んでいるため、非常に重い罰則が設けられています。
刑事罰については、所得税や法人税及び消費税の場合、10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金またはその併科とされています。
罰金については、脱税額が1000万円を超えるときは、情状により脱税額まで科されることもあります。
逮捕されてしまうと、身柄を拘束されてしまいますので、行動は制限され外部との連絡や面会は許されなくなります。どのような処分を受けるのか、仕事・会社への影響はどうなるのかなど不安を抱えながら、厳しい取り調べに応じることになりますので、精神的な負担も計り知れません。

まとめ

脱税は、犯罪です。脱税をしてしまい、刑事罰に問われてしまえば、社会的な信用失墜も避けられないため、早期に適切な対応をすることが必要です。
税金をなるべく少なくしたいと思うのは悪いことではありません。少なく抑えるために、経費として計上できるものは上手く活用しましょう。

限度を越えて所得を少なく見せ、納税額を減らすことは許されることではありません。
少しだけと思って、初めは軽い気持ちで少額だったつもりが、気付けば嘘が膨らんでいるということもあります。こうなってしまっては時すでに遅しです。
意図的でないものに関しても、不透明な部分があるものは、専門家に確認するなどして、適正申告適正納税を心がけましょう。
税理士法人松本は、査察や資料調査課の対応経験もあり、税務調査に強い税理士事務所です。
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