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確定申告してないとなぜ税務署にバレる?理由や無申告のリスクを解説

読了目安時間:約 6分
確定申告とは、1年間の所得を計算し、所得に課せられる税金を申告、納税する手続きのことです。会社員の場合は、毎月会社から支給されている給与から税金が天引きされ、会社が個人に代わって納税をしているため、確定申告をする必要はありません。しかしながら、会社員が副業をしている場合、副業の所得については源泉徴収がなされていない限り、確定申告を行い、納税する必要があります。たとえそれがアフィリエイトや動画配信、シェアリングエコノミーなど、インターネットを介した取引であっても同様です。
税務署が個人の副業やインターネットビジネスまで調査をすることはないだろうから、確定申告してないけれど、税務署にバレることはないだろうと思うかもしれません。でも、実際には確定申告をしていないことで税務調査の対象になり、追徴課税がなされている人は多くいるのです。ではなぜ、確定申告してないことが税務署にバレるのでしょうか。
今回は、確定申告してないことが税務署にバレる理由や無申告のリスクについてご説明します。
目次
確定申告してないと本当にバレる?
確定申告をしてないと本当に税務署にバレるのか、半信半疑の方もいらっしゃるかもしれません。確定申告をしてないと、本当にバレるのでしょうか。
確定申告してない人が税務調査に選ばれる理由
国税庁では無申告者に対する調査に力を入れています。なぜなら、確定申告をする必要があるにもかかわらず、確定申告をしてない状態は、納税の義務に違反しているだけでなく、正しく納税をしている人に対して強い不公平感を生み出すからです。
日本では、納税者が自ら所得額や納税額の計算をし、申告書を提出するとともに納税をする申告納税制度を採用しています。もし、申告納税制度だからといって、確定申告をせず、納税をしない人が許容される社会であれば、適正に確定申告をしている人の不満が募り、さらなる無申告者を生むリスクがあります。そのため、税務署では無申告者に対する調査を強化することで納税の不公平感を是正し、正しい納税を促しているのです。
確定申告してない人を対象に行われた税務調査の実態
令和5事務年度の報告書によると、所得があるにもかかわらず確定申告をしてない人を対象として実施した税務調査の件数は5,274件です。また、1件当たりの申告漏れ所得金額は2,590万円と公表しています。つまり、確定申告をしてない人5,274人に対して税務調査を行ったところ、実際には1人当たり約2,600万円の所得があることが分かったということです。確定申告をしてない人だけでなく、確定申告をしている人も含めて、所得税に関する税務調査の実施数は、令和5年度は46,306件実施されています。また、全体の1件当たりの申告漏れ所得金額は1,370万円であったとしています。つまり、無申告者の1件当たりの申告漏れ所得金額は、全体の2倍近くにもなっているのです。
1件当たりの申告漏れ所得金額が大きくなれば、追徴税額も大きくなります。無申告者の1件当たりの追徴税額は417万円となっており、無申告者全体に課せられた追徴税額の総額は220億円にも上るのです。
この状況を見ても、無申告者に対して税務署は何らかの情報を得て、税務調査を行っていると考えることができるでしょう。
確定申告してないとバレる理由とは
確定申告してない人が税務署にバレる理由には、さまざまなものがあります。しかしながら、1つ言えることは税務署では、あらゆる方向から確定申告してない人の情報を収集しているという点です。税務署はどのようなルートで無申告者の情報を得ているのでしょうか。
確定申告してない人が税務署にバレる主な理由を6つご説明します。
取引先の支払調書で確定申告してないことがバレる
支払調書とは、企業や個人事業主が税務署に1年に1回提出しなければならない法定調書の1つです。個人や企業などに報酬を支払った場合、支払調書に1年間に支払った報酬や料金の額、相手の情報などを記載しなければなりません。税務署では、支払調書の内容も確認しています。そのため、取引先の支払調書には、報酬を支払っていたことが記載されているにもかかわらず、該当の人物が確定申告書を提出していなければ、納税を免れようとしていることがバレるでしょう。たとえ自分が収入の申告をしていない場合でも、報酬の支払い元が支払調書を提出しているため、確定申告していないと税務署にバレてしまうのです。
取引先に税務調査が入ってバレる
税務調査とは、正しく申告が行われているか、適正な額の納税をしているかを調べる税務署による調査です。税務調査の対象となると、売上を漏れなく計上しているか、支出を水増しして計上していないかなど、申告書の作成元になった帳簿や関係書類を徹底的にチェックされます。その中で、調査官は報酬の支払先に関するデータについても確認を行うと、支払対象となっている人物の確定申告データがないことに気が付く場合があるのです。
銀行口座の動きが不自然であることからバレる
税務署では、不正の疑いがある場合などには、法人や個人の預金口座の取引内容を調べることができます。確定申告をしていないのであれば、一定以上の収入はないはずです。しかしながら、銀行に一定以上のお金が振り込まれている形跡が確認できれば、確定申告の必要があるにもかかわらず、申告をせずに、納税をしていない状況であることがバレるでしょう。
銀行の取引内容については、個人が捜査をすることができません。そのため、税務署が所有する銀行の口座をチェックすれば、確定申告をしなければならない収入を得ているにもかかわらず、確定申告をしてないことがすぐに発覚してしまうのです。
第三者からの情報提供
税務署では、第三者からの情報提供を呼びかけています。国税庁のホームページにも、これまで提供を受けた有効な情報の例を挙げながら、納税の義務があるにもかかわらず確定申告をしてない人の情報を知っていれば、情報提供フォームから知らせるように呼びかけているのです。また、郵送や電話、面接などでも情報提供は受け付けており、情報提供者の名前や提供情報は外部に漏らすことはないと約束しています。さらに、情報提供フォームは匿名でも情報提供が可能です。
真面目に確定申告をしている納税者や正しく納税をしている人が、収入を得ているにもかかわらず、確定申告をせずに納税を逃れていることを知れば、好意的な感情を抱かないのは当然でしょう。第三者からの情報提供で確定申告をしてないことがバレるケースは決して少なくありません。
不動産を購入したことでバレる
一戸建て住宅やマンションは、高額なものです。また、親が子どもに対し、住宅購入資金を提供するケースもあり、一定以上の金額を贈与した場合には贈与税の課税対象となります。そのため、不動産を購入した場合は、不動産の購入資金をどのように準備したのかを税務署がチェックするケースが多いのです。
納税の状況を見るとそれほど収入がないにもかかわらず、高額の不動産を取得した場合には、その購入資金をどこから捻出したのか、税務署は疑問を抱きます。贈与を受けたのか、また、副業などで収入を得ているのか、実態を調査するために税務調査が行われ、確定申告をしてないことがバレるケースもあるのです。
SNSにアップした情報からバレる
今は、InstagramやFacebook、X、TikTokなど、さまざまなSNSがあり、SNSに自分の情報をアップすることで、多くの人と交流をする人が増加しています。中には顔出しをして自分の生活する様子をアップしている人もいるでしょう。たとえば、豪華なタワーマンションでの生活の様子を写真付きでアップしたり、度々ラグジュアリーな海外旅行の様子をアップしている人もいます。しかし、確定申告をしてないということは、一定以上の所得は得ていないということです。そのため、確定申告をしてない人が豪華な生活をSNSにアップしていると、税務署では実は大きな所得を得ているのに、不正に確定申告をしていないのではと疑うでしょう。
SNSにアップされた情報を元に税務調査が行われ、確定申告をしてないことが発覚した事例は増加傾向にあります。つまり、税務署では個人のSNSの情報もチェックしているということです。
確定申告をしてないことがバレるとどうなる?
確定申告の必要性があるにもかかわらず、確定申告をしていないと、上にご紹介したような理由で税務署にバレることが多くなります。では、確定申告をしてないことがバレた場合、どのようなリスクが生じるのでしょうか。
以下で、無申告のリスクについてご説明します。
税務調査が入る
確定申告をしてない場合、税務調査が実施される可能性が高くなります。税務調査は、正しく申告をしているかをチェックする調査であり、調査官が自宅や事業所などを訪れて、帳簿や関係書類などの細かなチェックを行うものです。また、現在の収入の状況などについても質問がなされるでしょう。
個人に対して税務調査が実施される場合、税務署では何らかの情報を掴んでおり、正しく申告をしていない可能性が高いと考えているケースが多くなっています。税務調査の際には、調査官の質問に正しく答えなければなりません。調査に協力しなかったり、虚偽の発言をした場合には罰則が科せられる恐れもあります。確定申告をしてないのであれば、その事実を認め、事実を伝えるようにしましょう。
無申告加算税が課せられる
無申告加算税とは、確定申告をしなかったことに対するペナルティとして課せられる税金です。無申告加算税の税率は、納付すべき税額が50万円以下の部分については15%、50万円超300万円以下の部分は0%、300万円超の部分については30%です。
また、税務調査では、3年から5年分ほどさかのぼった調査を実施することが多くなっています。そのため、1年だけでなく、複数年に渡って確定申告をしてない場合は、複数年分の無申告加算税が課せられることになります。不足分の税額に加え、複数年分の無申告加算税が課されるとなると、その額は高額になるケースもあるでしょう。
延滞税が課せられる
延滞税は、税金の納付が遅れたことに対するペナルティの税金です。延滞税は、法定納付期限から納税が完了するまでの日数分について課せられる税金であるため、納税が遅れれば遅れるほどその税額は高くなります。
したがって、5年に渡って確定申告をしてない人の場合、5年分の不足分の税額、5年分の無申告加算税、納付する日までの延滞税の支払いをしなければなりません。想像するだけでも納税額は大きくなることがお分かりになるでしょう。
重加算税が課される場合もある
多額の所得があったにもかかわらず確定申告をしてないケースや、他人の銀行口座を使用するなど、悪質な仮装隠蔽行為が見られるケースなどは、過少申告加算税に代えてより税率の重い重加算税が課されるケースもあります。重加算税の税率は、無申告加算税に代えて40%です。つまり、重加算税が課された場合には、本来の税金の1.4倍もの納税が必要になることを意味します。延滞税の納付も必要になるため、実際に納付が必要になる額は1.4倍以上の額になるでしょう。
また、重加算税が課される場合は、所得税法違反などの脱税の容疑で刑事罰が科せられる恐れもあります。軽い気持ちで確定申告をしなかったことによって、犯罪者となる可能性もあるのです。
会社に副業がバレる可能性もある
副業をしている人で確定申告をしてない場合、確定申告をしてないことが原因で会社に副業がバレる可能性もあります。税務調査によって無申告が発覚し、追徴課税がなされた場合、複数年分の税金や無申告加算税、延滞税などの支払いが求められても、すでに収入を使ってしまっていれば、納税ができません。その場合、税務署では財産を差し押さえる可能性があります。本業がある人の場合は、本業の会社から支払われる給与を差し押さえることも可能です。したがって、確定申告をしてないことで会社にまで副業がバレ、さらに、確定申告をしてないために納税ができていない状態にあることもバレる恐れがあるという点にも注意が必要になるでしょう。
まとめ
確定申告をしてないとなぜ税務署にバレるのか、不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。しかし、税務署ではあらゆる方向から無申告者など、不正をしている人の情報を収集しているため、確定申告をしてない場合には遅かれ早かれ、税務署にバレることになります。
確定申告をしてないことがバレると、無申告加算税や延滞税の納付が求められます。また、悪質なケースでは、無申告加算税ではなく、より税率の重い重加算税が課せられ、所得税法違反などの刑事罰で起訴されるリスクがある点にも注意をしなければなりません。
期限後申告を行えば、無申告加算税の税率を軽減することができます。確定申告をしてない場合は、税務署にバレる前に早めに期限後申告を行いましょう。
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この記事の監修者

税理士法人松本 代表税理士
松本 崇宏(まつもと たかひろ)
お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。
税理士法人松本は国税OB・元税務署長が所属する税理士法人です。
全国からの税務調査相談実績 年間1,000件以上
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