2021.08.19
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  • 無申告

現金商売は無予告で税務調査がくるって本当?税務署が突然やってきた時の対処法

この記事の監修者

松本 崇宏

税理士法人松本 代表税理士

松本 崇宏(まつもと たかひろ)

お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。

税務調査に関する事前の連絡を受けず、無予告で税務署の調査員が突然やって来るケースはあるのでしょうか。ここでは、無予告で税務調査を受ける可能性や無予告調査の対象となるケースなどについて、わかりやすく紹介しています。
すでに無予告で税務署から税務調査が入っている方は税理士法人松本までお気軽にご相談ください。




無予告で税務調査が実施されるケースとは?

通常実施される税務調査では、事前に調査へ訪問する旨の連絡を受けてから行なわれるのが一般的です。
しかし、以下のようなケースの場合には、無予告で税務調査が実施されることもあります。

強制調査(査察調査)の場合

事前連絡を受けてから実施される税務調査は「任意調査」と呼ばれるもので、個人事業主や会社が受ける税務調査の大半はこの任意調査となっています。
ただし、多額の脱税や不正行為が疑われる場合や、税務署でその情報を既に掴んでいるような場合には、無予告で調査を受けることとなるのです。
映画「マルサの女」やドラマなどで時々見かけるような、物々しい映像で表現される調査がこれにあたり、こうした事前の通知なく強制的に実施される税務調査は「強制調査(査察調査)」と呼ばれています。
強制調査は、悪質な脱税行為や大規模な取引を行なっている企業などが対象となるケースが多いものです。しかし、小規模な店舗や会社、個人事業主であっても、無予告で税務調査を受ける可能性はゼロではありません。

無予告での税務調査が必要であると法的に判断される場合

税務署が無予告で税務調査を実施できる要件は法律で定められており、通常は事前の通知を行なってから訪問することとなります。
逆にいえば、この法律に定められた要件に該当する場合には、規模や金額に関係なく、誰でも無予告で税務調査を受ける可能性があるとも言えるのです。
無予告での税務調査が必要と判断される要件は、国税通則法74条10にその記載があります。その中でも、おもに以下のようなケースに該当する場合には注意が必要です。

事前通知によって隠ぺい工作をされる危険性があると判断された場合

事前に税務調査に訪れる旨を通知したことで、取引先と口裏を合わせたり、書類やデータを改ざんして証拠隠滅を図られたりする恐れがあると税務署が判断した場合です。
銀行などで入出金履歴が確認できない現金取引が多い業種や、個人の顧客を相手に商売している小売店・飲食店などは対象となりやすいでしょう。

事前通知によって調査が困難になると判断された場合

税務調査の事前通知をしたことによって、店じまいや逃亡などが懸念される場合です。訪問する場所がなくなってしまえば、物理的に税務調査が実施できなくなりますし、代表者が不在となる場合も同様です。
移転や閉店のサイクルが早いバーやスナック・風俗業や外国籍の経営者などが対象となりやすいでしょう。

事前通知によって調査が困難になると判断されるケースには、この他にも「不正が発覚した過去や、追徴課税の対象となった履歴がある」「無申告状態を続けている」などが挙げられます。

無予告税務調査は判断基準が分かれるケースも

上記で挙げたようなケースで無予告調査が実施されやすいとはいえ、「現金取引が多い」「風俗業を営んでいる」「過去に追徴課税を受けた過去がある」事例がすべて無予告調査の対象となるわけではありません。
疑われやすい業種に従事していたり、過去に不正があったりした場合でも、現在は真面目に営業している経営者の方も少なくないでしょう。
法律に記載された条文は、ある程度大まかな書かれ方をしているため、税務署によって判断が分かれやすいものです。

無予告で税務調査を受けた場合の対処法は?

もし自分のところへ無予告で税務調査がやって来た場合、どのように対処すればよいのでしょうか。

心当たりがない場合は毅然とした対応を

無予告で税務調査を受けるような疑いのある営業をしておらず、正しい納税や申告をしている自信がある場合には、突然の調査訪問を拒否することもできる点は覚えておくとよいでしょう。
事前の逃亡や隠ぺい工作などの可能性はなく、調査に協力できることや、その日に調査を受けられない正当な理由があれば、その事を訪問した担当者へ伝えましょう。

日程調整が必要であることを伝えてみる

税務調査は、予告の有無にかかわらず、税務署から要請があれば必ず受けなければなりません。また、法律で定められた要件に該当する場合なら、無予告調査に違法性はなく、従わなければならないケースもあります。
ただし、法律の解釈については税務署によって意見が分かれるケースもあるため、訪問日程についてはある程度調整できる場合があるのです。
「今はすべての書類が準備できない」「重要なアポイントやイベントがあり、営業に支障が出る」といった場合には、諦めずに日程調整を願い出てみましょう。ケースによっては、調整に応じてもらえるかもしれません。

事前に税理士事務所の無料相談を利用する

無予告で税務調査がやって来てしまうと、正しい対処や受け答えができない可能性が高まります。
現金取引や水商売、風俗業といった無予告で税務調査が行われやすい業種に該当する場合は、事前に税理士事務所などへ相談することをおすすめします。
現在契約している税理士が税務調査に対応していない場合は、税務調査の対応に強く、取り扱い実績の多い税理士事務所の無料相談などを利用するのも1つの方法です。
キャバクラやクラブ、ホストクラブといった業種に従事されている場合は、事前対策として1度税理士へアドバイスを求めてみるとよいでしょう。

まとめ

無予告で税務調査が実施されるケースは、強制調査以外にも、現金商売が多い業種やキャバクラ、ホストクラブといった水商売に多く見受けられがちです。無予告の税務調査が認められるケースは法律によって定められていますが、その解釈は税務署によって判断が分かれてしまうこともあります。誠実に営業していても、無予告で調査がやって来る可能性があるでしょう。
税理士法人松本では、こうした業種への税務調査に対応できる税理士が多く在籍しています。事前の無料相談はもちろん、税務調査が来たときにはすぐに当社にお電話ください。





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