2023.07.27
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  • 無申告

税務調査を逃げ切った!?税務調査を拒否できる方法なんてあるの?

この記事の監修者

松本 崇宏

税理士法人松本 代表税理士

松本 崇宏(まつもと たかひろ)

お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。

「税務調査を拒否できるならしたい」と考える人は多いでしょう。実際に税務調査を逃げ切ったり、拒否したりできる方法はあるのでしょうか。
この記事では、税務調査は拒否できるのか、調査を回避する方法にはどんなものがあるのかなどについて解説しています。税務調査への対策についても紹介していますので、税務調査に不安を感じる際の参考としてお役立てください。税務署から税務調査の連絡がきた方は税理士法人松本までお電話ください。




そもそも税務調査は拒否できる?

結論から言うと、税務調査を拒否することはできません。厳密に言うと、税務調査を拒否した場合は、以下のような罰則の対象となってしまいます。

1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金

税務調査を拒否すると、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金という罰則が国税通則法という法律で定められています。
法律で定める罰則の対象ということは、税務調査を拒否して有罪となれば、前科がついてしまうことを意味します。
前科がついてしまえば、各地方自治体の犯罪者名簿に氏名がリストアップされてしまい、さまざまな社会的制約にさらされることとなるでしょう。
罰金自体は比較的軽微とはいえ、前科がつけばその後の仕事や家族にも影響が及ぶ可能性があるのです。

任意調査でも拒否すれば罰則対象となる

税務調査には、強制的に実施される強制調査と事前に通知を受けて協力するかたちで実施される任意調査に大きく分けられます。
強制調査は何の前触れもなく、文字通り突然強制的に行われるため拒否することは不可能です。調査が入ることが事前に通知される任意調査は拒否できますが、前述の通り拒否をすれば罰則の対象となります。任意調査は「任意」といえども、実際には間接的に強制される調査であるといえるでしょう。

なお、税務調査を拒否するだけでなく、調査中に嘘をつく、事実の隠ぺいや証拠書類を提出しないといったことは調査の妨害とみなされ、同じく罰則の対象となるため注意が必要です。

税務調査を回避する方法はある?

税務調査を拒否することはできないとわかったところで、税務調査を回避する方法があるのかについても解説します。

期限までに適正な申告・納税を行う

当たり前過ぎる方法ではありますが、申告・納税の期限を守り、適正な申告を行うことがとても重要です。税務署では「KSKシステム」と呼ばれる、過去に納税者から申告された数字をデータとして利用しています。前年度や同業他社などと比較して数字やバランスがおかしい場合には、KSKシステムから異常値としてピックアップすることができるのです。事業を営み、毎年確定申告を行っている以上、税務調査の確立をゼロにすることはできません。しかし、毎年適正申告・適正納税を積み重ねることで、税務調査の対象となる確率を下げることは可能です。
また、仮に調査対象となった場合にも、修正申告などのリスクを最小限に抑えることができるでしょう。

税務署にマークされやすい業種を避ける

税務調査では、調査対象とされやすい一定の業種があるのをご存じでしょうか。過去の調査実績から、申告漏れの額が大きかったり、不正が発覚した件数の多い業種に従事していたりする場合、税務調査が行われやすくなります。
税務署からマークされやすい業種としては、キャバクラやホストクラブ、風俗業、飲食店、IT関連業、配達・流通業、建設業などが挙げられます。
逆に言えば、こうした税務署にマークされやすい業種を避けることで税務調査のリスクを減らせますが、税務調査を回避するために仕事を選ぶ人は少ないでしょうから、あまり現実的な回避方法とはいえないでしょう。

税理士へ顧問を依頼する

税務調査のリスクを減らすのにもっとも現実的で効果的な方法は、税金の専門家である税理士へ顧問を依頼することです。
毎期の適正な申告・納税サポートはもちろん、上記で挙げたマークされやすい業種においても対策を取るための専門家からのアドバイスを受けることができます。
実際に税務調査となった場合にも、税務署からの指摘や疑問に対して、毅然と対応してもらうことが可能です。
また、申告書提出時に税理士によるコメントを添えて申告する「書面添付制度」を利用すれば、税務調査の対象とされにくいメリットもあります。顧問税理士を探している方は税理士法人松本までお気軽にご相談ください。




税務調査に強い税理士を探す際のポイント

税務調査のサポートに強い税理士を探す際には、以下のポイントを参考にしましょう。

税務調査や確定申告のサポート実績が多い

ひとくちに税理士といっても、事務所ごとに得意な分野や実績については異なります。大手企業の決算や法人税申告のみ対応している税理士もいれば、相続税に関する実績を多く持つ税理士事務所もあるのです。
中小規模の企業や個人事業主に対するサポートや、税務調査への対応に関する取扱実績などをホームページで確認してから問い合わせすると探しやすいでしょう。

税理士事務所の無料相談を利用する

税理士事務所では、初回の電話相談は無料で対応してくれるのが一般的です。無料相談では、見積りやプランといった内容だけでなく、話しやすさや誠実さ、親身に対応してくれるかなども確認することができます。
知名度の高さや規模の大きさで決めるのも1つの方法ではありますが、現在抱えている悩みにどれだけ寄り添ってくれるか、といった視点で選んだ方が良い場合もあるものです。

報酬だけで決めないことも大切

税理士へ依頼すれば、内容に応じた報酬を支払うこととなります。できれば支出は安く抑えたいところですが、報酬の安さだけで決めてしまうと、結果的に損となってしまうこともあるため注意が必要です。
税金のプロである税理士は、さらにこれまでの実績に応じた節税対策などの専門知識をもとに、さまざまなアドバイスを期待することもできます。
報酬以上の節税となる可能性も考慮して「ここになら任せられる」と考えられる税理士事務所を選ぶことが大切です。

まとめ

税務調査には「任意調査」と「強制調査」がありますが、いずれも拒否することはできず、拒否や妨害をすれば罰則や前科がついてしまう可能性もあります。調査対象となった場合に回避することは難しいものですが、税理士のサポートを受けて適正な申告と納税を行えば、税務調査自体が拒否するほど怖れるものではなくなるでしょう。

こちらの記事は幻冬舎GOLD ONLINEにも掲載されております。

税理士法人松本は国税OB・元税務署長が所属する税理士法人です。

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