2023.04.22
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税務調査官は現金に敏感?!税務調査をスムーズに進める為の現金管理とは?

この記事の監修者

松本 崇宏

税理士法人松本 代表税理士

松本 崇宏(まつもと たかひろ)

お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。

税務調査では、申告書や過去の帳簿、請求書などの書類を調査していくイメージですが、現金残高などもしっかりと調査されます。特に現金商売の多い業種では、現金管理が重要となるのです。
ここでは、税務調査官が税務調査で重点的にチェックする内容などに加え、調査官が現金に敏感な理由や現金管理の方法について解説しています。
現金の取り扱いが多く、近々税務調査を受ける可能性がある場合の参考としてお役立てください。現金について税務調査中に指摘を受けて困っている方は税理士法人松本までお気軽にご相談ください。




税務調査で現金取引がチェックされる理由

現金取引は、以下のような理由から税務調査対策としてもっとも重要な項目の1つに挙げられます。

現金管理がずさんだと他の取引も疑われやすい

例えば、計上している現金売上に対して伝票の枚数やレジ打ちの履歴が合わない場合、売上を少なくしていると疑われやすくなります。
現金出納帳と実際の残高が毎月合っていなかったり、つじつまを合わせるような不審なレシートや領収書があったりしても、指摘を受ける可能性が高いでしょう。
現金取引の管理がずさんだと「全てにおいて管理がずさんな経営者」というイメージで見られてしまうため、他の取引まで疑われやすくなってしまうのです。

現金取引は帳簿操作がしやすい為

支払いや入金を銀行経由で行っている場合、通帳やインターネットバンキングの画面上などで、履歴の確認が可能です。しかし、現金取引は確実な履歴が残らない場合も多い為、ひとたび帳簿操作や脱税などが疑われれば、細かな点まで調査する必要が出てきてしまうのです。
その為、現金取引を重点的に調査された結果、多くの時間を税務調査に割くこととなり、営業活動に影響が出てしまう可能性もあります。
通帳や入出金履歴で確認できない現金取引について、伝票とレシートの照合やタイムカード、電話の通話履歴まで調べられるかもしれません。

逆に、現金取引が適正に処理されていることがわかれば調査官の心証もよくなるため、税務調査もスムーズに進む可能性が高まります。
税務調査で現金取引を疑われず、スムーズに調査を進める為には、どのような点に気をつければよいのでしょうか。

税務調査をスムーズに進める為の現金管理とは

税務調査で現金取引を疑われない為には、以下のような点に注意して現金管理することが大切です。

税務調査で行われる「現金実査」を一致させる

飲食店や小売店など、現金取引の多い業種が税務調査を受けた場合、現金実査は行われる可能性が高いと考えた方がよいでしょう。
現金実査とは、税務調査などにおいて、調査官が帳簿上の金額と実際の現金残高に差がないかを実際に調査することです。
現金実査で現金残高と帳簿や伝票に差が出てしまうと「現金管理がずさんだな」というイメージを持たれてしまいます。差が出る回数や金額が多ければ、それだけ他の申告や計上も疑われやすくなるため、レジ打ちした際のレシート控えや伝票とその日の現金売上は一致させるようにしましょう。

調査しやすいように管理する

現金実査に手間と時間がかかると、他の調査や調査時間、日数などにも影響が出てしまいます。取引先や従業員などへ迷惑がかかったり、店舗の場合は休業せざるを得なかったりするケースもあるでしょう。
確認や照合がしやすいよう、現金売上は毎日口座へ入金して「〇月〇日売上」とメモ書きするなど、確認やチェックしやすいように管理することが大切です。
出納帳と手書き伝票、クーポンや予約などの履歴と実際の現金に差異がないか、あっても正当性を説明できるようにしておきましょう。

営業活動の透明性を保つ

個人商店で営業していると、知らず知らずのうちにマイルールのようなものができてしまい、適正な管理をしていると証明するのが難しくなるケースがあります。
例えば、忙しい時に売上を現金で受け取っておいて後でまとめてレジ打ちする、伝票の書き忘れや書き損じが多いといった状況は、故意でなくても売上隠しを疑われかねません。
事前調査などで客を装い、調査官が外観調査や内観調査に訪れている可能性もあります。もしそこでレジ打ちをしていない現場を確認された場合には「現金管理がずさんな経営者」としてマークされてしまう場合もあるでしょう。
こうしたことを未然に防ぐ為、いつどこで誰に見られても問題ないように、営業活動の透明性は保つようにしておきましょう。

現金取引以外の申告・納税も適正に!

現金取引はもちろん、それ以外の申告についても、間違いのないようにしておきましょう。雇用しているスタッフの所得税計算や社会保険などに漏れがないか、仕入れや経費の計上にプライベートな支出を含んでいないか、個人の取引と仕事上の取引が混在し、わかりにくくなっていないか、といった点も見直すことが大切です。
個人の支出と仕事とは極力分けて管理しておき、休業や営業時間の変更、価格の改定など、売上に関することはしっかりと説明できるようにしておきましょう。

管理に自信がない場合は税理士事務所へ相談を

「現金の取引が多く、きちんと管理したいが忙しく時間がない」「学生スタッフや外国人スタッフの入れ替わりが激しく、お釣りの受け渡しやレジ打ちでミスが多い」など、さまざまな理由で適正な現金管理が難しい場合も少なくありません。
もし現金管理に自信がなく、税務調査が来た場合の不安が大きいなら、信頼できる税理士事務所へ相談するのも1つの方法です。
お金のプロである税理士へ任せることで、時間をかけた上に間違ってしまう現金管理の苦労から解放され、税務調査もスムーズに進めることが可能となるでしょう。




まとめ

クレジットや電子決済が普及してきたとはいえ、まだまだ現金取引が主流となっている日本では、飲食店や小売店の現金管理ができているかどうか、税務調査でしっかりと調べられることとなります。
現金実査などで調査した結果が適正に管理されていれば、その後の調査もスムーズに進みやすい為、日頃から営業活動の透明性を保ち、現金取引もしっかりと見える化していきましょう。自信がない場合は、税務調査対応や現金取引、個人経営のサポートなどに強い税理士へ相談することをおすすめします。

税理士法人松本は国税OB・元税務署長が所属する税理士法人です。

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