2024.10.14

会社設立

会社設立代行の費用相場とは?代行の依頼先やメリットについても徹底解説

この記事の監修者

松本 崇宏

税理士法人松本 代表税理士

松本 崇宏(まつもと たかひろ)

お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。

 会社設立代行の費用相場について知りたいと悩んでいませんか?

この記事では「会社設立代行の費用相場」について紹介していきます。

他にも「会社設立代行の依頼先」や「会社設立を代行するメリット」についても解説していきます。

ぜひこの記事を参考にして、会社設立代行の費用相場について理解を深めてみてください。

会社設立代行の費用相場

会社設立の手続きを代行先に依頼する場合、会社の種類や事業内容などによって異なりますが、費用相場は5万〜20万円程度です。

具体的に、主に以下の種類によって費用相場が異なります。

  • 株式会社設立の代行費用
  • 合同会社設立の代行費用

それぞれの費用相場について解説していきます。

株式会社設立の代行費用

株式会社の代行サービスを利用する場合の費用は、一般的に20万円〜45万円が費用相場になります。

株式会社を設立する際には、まず会社の基本ルールを定める重要な文書となる「定款」の作成が求められます。

定款を公証役場で認証するには、認証手数料がかかります。

また、紙の定款を提出する場合、4万円の印紙税が必要ですが、電子定款ならこの費用がかからずに手続きをすることが可能です。

さらに、法務局での設立登記には最低15万円の登録免許税が必要になります。

株式会社の設立にかかる費用は、設立する会社の規模やその後の運営に必要なサービスによっても異なるので、複数の代行サービスを比較し、もっとも費用対効果の高いプランを選ぶことが重要です。

合同会社設立の代行費用

会社を立ち上げる際に、株式会社以外にも合同会社という形態を選ぶことができます。

合同会社は株式を持たないため、定款認証にかかる3万〜5万円の費用が不要です。

そのため、自分で合同会社を設立する場合のコストは、約10万円が目安となり、設立を代行サービスに任せる場合の追加費用は、2万円〜10万円が相場になっています。

また、代行サービスを利用することで、税金などの申請に関連するコストを抑えることができるというメリットもあります。

会社設立代行の依頼先

会社設立代行の依頼先については、以下があります。

  • 司法書士
  • 行政書士
  • 税理士
  • 社会保険労務士
  • 会社設立代行サービス

それぞれの依頼先について解説していきます。

司法書士

会社設立に際しては、まずは司法書士に相談するのが賢明な選択といえます。

司法書士の役割には、会社設立に関連する文書の作成、定款の認証代理、法務局への設立登記の代理申請などが含まれます。

特に、法人の設立登記に関しては、司法書士のみがその代行を許可されているので、会社設立に関する手続きについては司法書士に依頼するのが適切です。

しかし、会社設立において、初期段階の基本事項の決定や、設立後の保険手続きなどの分野では、司法書士だけでは対応が難しい場合もあるので、税理士や行政書士などと連携して進めていくことが重要です。

行政書士

行政書士は、会社を設立する際に必要な書類の作成や定款の認証をサポートすることができます。

例えば、飲食業や建設業、運送業といった分野での許可や認可が必要な業務に強みを持っており、プロとしての手続きを代行することが可能です。

しかし、会社設立後の登記申請については、直接代行することはできません。

税理士

税理士は、税務や財務に関連する業務のエキスパートなので、会社設立の代行を依頼することで、スムーズに手続きをすることにもつながります。

税金に関する手続きや届出の代行、融資関連の書類の作成など、幅広いサポートを受けることができます。

また、設立後の節税対策や資金面の相談も、税務の視点から的確なアドバイスを受けることができます。

例えば、資本金の設定や株主構成、決算月の選定など税務に大きく影響する内容のアドバイスを受けることが可能です。

このように、税理士に依頼することによって、会社設立はもちろん、設立後の経営にも役立つのが税理士の大きな強みといえます。

社会保険労務士

社会保険労務士は、企業や事業所が負担する多岐にわたる社会保険および労働保険の手続きを専門にサポートしています。

具体的には、健康保険や厚生年金保険に関する申請や更新、また労働基準監督署やハローワークへの労働保険関連の書類提出を代行を依頼することが可能です。

実際に、企業が法令を遵守しつつスムーズに業務を進めるために、社労士の存在は必要不可欠といえます。

また、社会保険労務士は人材管理のエキスパートとしても役立ち、従業員数が増加してきた際には、その専門知識を活用することで、複雑な人事や労務管理の課題を効率的に解決することにもつながります。

会社設立代行サービス

会社を設立する際には、税理士事務所や司法書士事務所がサービス提供している会社代行サービスを利用する方法があります。

税理士事務所が運営する会社設立代行サービスでは、設立後の顧問契約を結ぶことを条件に、設立代行費用が安くなるケースも多くみられます。

また、法務局への必要書類の提出までを含め、すべての手続きを一括して代行してくれるので、手続きにかかる時間を節約することにもつながります。

このようなサービスを利用すれば、設立に関する煩雑な手続きをスムーズに進めることができ、本業に集中しやすくなるメリットも挙げられます。

会社設立を代行するメリット

会社設立を代行するメリットについては、以下があります。

  • 手続きにかかる手間を減らせる
  • 会社設立に関する知識を身につける必要がない
  • 税金や手数料を抑えられる
  • 手続きを間違えてしまうリスクを減らせる

それぞれのメリットについて解説していきます。

手続きにかかる手間を減らせる

会社を設立する際に、自分で全ての手続きをおこなうのは、非常に手間がかかってしまい、本業にも悪影響を与えてしまうリスクがありますが、会社設立を代行することで、設立に関わる手続きの手間を減らすことにつながります。

実際に、会社設立には、書類の作成や申請手続きを行うために、役場などに足を運ばなければなりませんが、設立の手続きを代行サービスに任せると、これらの訪問にかかる時間や手間を大幅に削減することが可能です。

会社の事業内容や規模によっても異なりますが、スムーズに進めば3日以内に設立手続きが完了することもありますが、逆に3週間以上かかる場合もあります。

このように、会社設立に関わる手続きの手間を減らしたいと思っている方は、代行サービスを利用することをおすすめします。

会社設立に関する知識を身につける必要がない

会社を設立する際に、代行サービスに手続きを任せることで、会社設立に関する知識を身につける必要がないメリットが挙げられます。

具体的に、会社設立に関する知識を身につけるには、以下のような知識が求められます。

  • 会社概要の決定方法や必要な記載項目
  • 法律に準拠した定款の作成と認証
  • 設立登記申請に必要な各種書類
  • 同意書や就任承諾書の作成
  • 税務や社会保険、労働保険の手続き

上記の内容を把握して会社設立に手続きを進める必要がありますが、会社設立に関する知識を学ぶには膨大な時間がかかります。

また、法律や税制は時代と共に変わり続けており、その変化に対応するために最新の情報を常に把握する必要があります。

一から知識を身につけてから手続きをするよりも、会社設立代行サービスを利用した方が、安心して設立手続きを進めることにもつながります。

税金や手数料を抑えられる

会社設立を代行することによって、迅速かつ正確な設立が可能なだけでなく、税金や手数料を抑えることが可能です。

例えば、事業計画を踏まえた融資や助成金、節税対策のアドバイスを受けることができます。

実際に、会社設立後に、専門家と相談しながら会計事務所と税務顧問契約を結ぶことで、割引が適用され、サービス利用料金が実質0円になるケースもあります。

しかし、会社設立に際しては、定款の認証手数料や登録免許税など、行政機関への支払いが必ず必要ですので注意が必要です。

手続きを間違えてしまうリスクを減らせる

会社設立を代行することによって、手続きを間違えてしまうリスクを減らせるメリットが挙げられます。

実際に、会社を設立するには、法務局に提出する設立登記の書類は、種類が多岐にわたるので、自力で正確に作成するのは難しいのも事実です。

書類の内容に誤りがあると、手続きをやり直すことになり、時間の無駄が生じてしまい、本業にも悪影響を与えてしまう可能性があります。

着実かつスムーズに会社設立を進めたい場合や、特定の日に会社設立を登録したい場合には、会社設立の代行サービスを利用することをおすすめします。

会社設立の代行先を選ぶポイント

会社設立の代行先を選ぶポイントについては、以下があります。

  • 担当者の対応が良い
  • 代行の手続き内容が明確
  • 実績が豊富にある
  • 代行費用が適切な金額

それぞれのポイントについて解説していきます。

担当者の対応が良い

会社設立は、自分自身にとって人生を左右する大きな決断になるので、親身にサポートしてくれる会社設立の代行先を選ぶことが重要です。

具体的に、担当者の対応が良いかどうかの確認するポイントについては、以下があります。

  • 問い合わせをした際にすぐに返答してくれるか
  • メールだけでなく電話や対面でも相談が可能か
  • 状況やニーズをしっかりと聞き取ってくれるか
  • 特定のケースに合わせた提案をしてくれるか

問い合わせや相談をした際の担当者の対応は、登記後の手続きにおいても大きな影響を与えるので、担当者の対応が良い代行先を選ぶことをおすすめします。

代行の手続き内容が明確

会社設立の代行を依頼する際には、トラブルを避けるためにも、代行の手続き内容が明確になっているかどうか確認しましょう。

代行の手続き内容が明確になっていることで、定款を含めてすべての手続きを代行できるのか、定款の作成だけを代行できるのかなどを把握することができます。

どの手続きを代行依頼したいかどうか事前に決めておくことで、スムーズに代行先を探すことにもつながります。

実績が豊富にある

会社設立の代行先を選ぶ際には、会社設立後の運営をスムーズに行うためにも、実績が豊富で信頼できる代行先を選ぶことが重要です。

具体的に、代行業者の選定時に確認すべきポイントについては、以下のとおりです。

  • これまでに支援した会社設立の件数
  • 業務の展開規模
  • 対応している業界の多様性

上記のポイントを考慮せずに、費用の安さだけで選んでしまうと、会社設立がスムーズにおこなうことができずに、逆に手間が増えてしまうケースもあります。

このように、会社設立の代行先の選定においては、費用だけではなく、経験と信頼性を重視するのも大切です。

代行費用が適切な金額

会社設立の代行先を選ぶ際には、設定されている料金が妥当かどうかを考えることが重要です。

代行費用が安い代行先を選ぶことも重要ですが、ただ単純に安いというだけでなく、代行サービスの内容が費用に見合ったものかどうかを判断することも重要です。

会社設立には税金や手数料がかかりますが、会社設立の代行先をいくつかピックアップして、費用相場を把握して、金額を比較してみることをおすすめします。

会社設立を代行してもらう注意点

会社設立を代行してもらう注意点については、以下があります。

  • 代行先を探すのに手間がかかる
  • 0円の会社設立代行サービスには注意が必要

それぞれの注意点について解説していきます。

代行先を探すのに手間がかかる

会社設立を代行してもらう注意点として、会社設立の代行先が多数存在しているため、その中から適切なサービスを選ぶのに手間や労力などがかかってしまうことが挙げられます。

最近では、新規の法人設立件数が急激に増加しており、それに伴い、会社設立代行サービスの提供者も急増しているのも事実です。

そのため、どのサービスが自分に最適なのかを選定するのが難しくなっており、代行先を探すのに手間がかかってしまう傾向があります。

しかし、代行先をしっかりと確認せずに選んでしまうと、費用が無駄になってしまうリスクもあるので、ニーズに合わせて、慎重に選定し、契約内容をしっかり確認することが大切です。

0円の会社設立代行サービスには注意が必要

会社設立の代行サービスとして、無料でサービスを提供している代行先には注意が必要です。

例えば、特定のソフトウェアの年間契約を求められたり、オフィス用品の購入が契約条件に含まれている可能性があります。

このように、0円の会社設立代行には隠れた条件が存在することが多いので、契約内容をしっかりと確認した上で契約を検討することが重要です。

信頼できる会社設立の代行先を見つけよう!

今回は、会社設立代行の費用相場や会社設立代行の依頼先を紹介しました。

会社設立の手続きを代行先に依頼する場合、会社の種類や事業内容などによって異なりますが、費用相場は5万〜20万円程度です。

また、会社設立代行の依頼先については、以下があります。

  • 司法書士
  • 行政書士
  • 税理士
  • 社会保険労務士
  • 会社設立代行サービス

今回の記事を参考にして、信頼できる会社設立の代行先を見つけましょう。


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