2024.10.13

創業融資

日本政策金融公庫の審査基準とは?審査に通過するコツや注意点についても解説

読了目安時間:約 7分

日本政策金融公庫は、民間の銀行や金融機関からの融資が難しい中小企業や個人事業主、新規事業を始めようとしている方に向けて、幅広い融資制度を実施しています。

しかし、融資を希望する際には審査が行われ、希望通りの融資が受けられなかったり、融資が拒否されてしまうケースもあります。

本記事では、日本政策金融公庫の審査基準について紹介します。

他にも「日本政策金融公庫の審査に通過するコツ」や「日本政策金融公庫を利用する際の注意点」についても解説していきます。

ぜひこの記事を参考にして、日本政策金融公庫の審査基準について理解を深めてみてください。

日本政策金融公庫の審査基準

日本政策金融公庫の審査基準については、以下の3つが挙げられます。

  • 自己資金が融資希望額の10分の1かどうか
  • 創業計画書の内容
  • 融資の面談

それぞれの審査基準について解説していきます。

自己資金が融資希望額の10分の1かどうか

日本政策金融公庫に融資を申し込む際、自己資金が希望する融資額の10%に満たない場合は、審査に通るのは難しいです。

例えば、自己資金が50万円であれば、融資の上限は500万円程度で、融資審査において、特に重要視されるのは自己資本比率です。

自己資本比率とは、企業が持っている資産のうち、どれだけが自社の資産であるかを示す指標であり、借入金や外部からの資金は含まれません。

そのため、複数の金融機関から多くの借入がある企業は、この比率が低くなる可能性があります。

自己資本比率が高ければ、借入依存度が低く、安定した経営を行っていると見なされやすいです。

万が一、自己資本比率が低い場合は、短期間での改善ではなく、時間をかけて徐々に資本を増やしていくようにしましょう。

創業計画書の内容

日本政策金融公庫への申請において、創業計画書は審査の結果に大きな影響を与える重要な要素です。

創業計画書とは、新しい事業を始める際に、その事業の概要や資金調達方法、将来の計画などをまとめた書類のことを指します。

実際に、創業計画書を通じて、事業者の今後の事業運営方針や発展の見込みが見極められます。

日本政策金融公庫に申請する際には、必ずこの創業計画書の精査が行われ、計画書に矛盾があったり、将来の展望が不十分であったりすると、審査に通らない可能性が高くなります。

そのため、公庫に申請する際には、創業計画書の内容をしっかりと見直し、計画が現実的で具体的なものであることを確認することが大切です

融資の面談

日本政策金融公庫の融資審査に合格するためには、面談が欠かせません。

面談は、提出された事業計画書や創業計画書をもとに、担当者と申請者が直接対話する形式で行われます。

具体的な面談内容については、書類からは読み取れない事業の具体的な内容や資金繰りの見通し、将来的なビジョンについて説明する必要があります。

提出書類が完璧であっても、面談での対応が不十分であれば、融資審査に通らない可能性があるため、面談の事前準備も重要です。

また、事業計画や創業計画に法的な裏付けが求められる場合は、専門家に相談することで計画書の作成を円滑に進め、面談をスムーズに進行することにもつながります。

日本政策金融公庫の審査に通過するコツ

日本政策金融公庫の審査に通過するコツについては、以下の6つが挙げられます。

  • 保証人や担保を用意しておく
  • 斯業経験のある従業員を雇い入れる
  • 融資希望額に応じた自己資金を準備する
  • 説得力のある資金計画を立てる
  • 事業計画書は実現性のある内容を記載する
  • 滞納や支払い遅延をしない

それぞれのコツについて解説していきます。

保証人や担保を用意しておく

日本政策金融公庫の審査を通過するためには、事前に担保や保証人を準備しておくことで、融資担当者に良い印象を与えることができます。

日本政策金融公庫は、融資先の返済が滞るリスクを回避するために審査をおこなっているので、貸し倒れのリスクを軽減するための具体的な根拠を示すことができれば、審査の通過率を大きく向上させることが可能です。

特に、自己資金に対して大きな融資を希望する場合でも、適切な担保があれば審査の合格率は大幅に向上させることにもつながります。

斯業経験のある従業員を雇い入れる

日本政策金融公庫の審査をクリアするためのコツとして、斯業経験のある従業員を雇い入れることが挙げられます。

審査の際には、その業界での経験が重要視されるため、経験が不足していると審査に通りにくい傾向があります。

また、申請者自身の業界経験が浅い場合には、仮に融資が承認されたとしても、希望額よりも少なくなってしまうケースも少なくありません。

事前に事業経験を積んでから申請することも選択肢として考えられますが、迅速に審査を通過したい場合には、すでに業界での経験を持つ人材を雇うことが効果的です。

融資希望額に応じた自己資金を準備する

日本政策金融公庫の審査に通過する可能性を高めるためには、希望する融資額に見合った自己資金を準備することが重要です。

一般的に、融資希望額は上限の目安として、自己資金の3倍程度とされています。

そのため、特に大きな融資を希望する場合は、十分な自己資金を確保することが求められます。

もし現時点で手元に自己資金が不足している場合、資金を増やすための工夫や対策を検討するようにしましょう。

説得力のある資金計画を立てる

融資を受ける際には、資金の使用目的を明確にし、しっかりとした資金計画を立てることが、日本政策金融公庫の審査に通過するための重要なポイントとなります。

資金の用途がはっきりしていない場合、その必要性が伝わりにくくなり、審査が不利に働いたり、融資額が減らされる可能性があります。

そのため、融資を受ける理由や使い道を具体的に示し、見積書や資金繰り表などの資料でその内容を裏付けることが求められます。

また、事業開始後の売上や仕入れ、経費の流れを示し、資金の運用計画を明らかにすることも重要です。

このように、返済能力を審査担当者に納得してもらうためには、現実的で説得力のある資金計画を作成することが必要不可欠です。

事業計画書は実現性のある内容を記載する

日本政策金融公庫の審査を通過するには、事業計画書に現実的で実現可能な内容を記載することが重要です。

融資を申し込む際には、事業計画書の提出が必須ですが、書類の形式が整っているだけでは不十分で、内容が現実的でなければ信頼を得ることは難しいので、具体的にどのような事業を展開するのかを明確に示すことが不可欠です。

例えば、計画している事業の詳細や、実際に取引が見込まれる取引先のリストを含めることで、事業の実行可能性を明示することが求められます。

事業計画書を通じて、融資担当者が事業の成功を見込めるかどうかを判断できるよう、できるだけ具体的な証拠を提示することが大切です。

滞納や支払い遅延をしない

融資の審査を通過するコツの一つとして、日常的に支払遅延や滞納をしないようにしましょう。

具体的には、税金や公共料金、ローン、クレジットカードなどの支払いに遅れがないよう注意を払うことが大切です。

信用情報を管理する機関として、CICやJICC、KSCなどがありそれぞれの機関に情報開示を請求することで、自分の信用情報を確認することが可能です。

なお、情報開示には一定の手数料がかかってしまうので、事前に手続きや費用について調べてから請求を行うことをおすすめします。

日本政策金融公庫を利用するメリット

日本政策金融公庫を利用するメリットについては、以下の3つが挙げられます。

  • 開業時から融資を受けられる
  • 金利が低く返済期間も長い
  • 事業計画書についてアドバイスをもらえる

それぞれのメリットについて解説していきます。

開業時から融資を受けられる

日本政策金融公庫を利用するメリットの一つとして、起業や開業の段階から融資を受けられる可能性が高いことが挙げられます。

日本政策金融公庫は、まだ事業の実績がないなどの理由で民間の金融機関からの融資が難しい方に対して支援をしている公的な金融機関なので、これから起業する方や開業したばかりの方に向けた融資を積極的に行っています。

一方、銀行などの民間金融機関で融資を受ける場合は、過去の事業実績や財務状況、資金繰りの状況などさまざまな情報が審査の対象となります。

しかし、起業直後や開業前には、これらの実績が十分に揃っていないことがほとんどなので、銀行から融資を受けることが難しく、断られるケースも少なくありません。

金利が低く返済期間も長い

日本政策金融公庫を利用するメリットとして、民間の金融機関と比べて低金利であることや返済期間が長く設定されている点です。

金利については、融資の種類や用途、返済期間によって異なりますが、一般的には1〜3%前後とされています。

民間銀行の通常の融資金利は1〜6%程度が相場になるので、日本政策金融公庫の融資を利用すれば、低金利で借り入れができる可能性が高くなります。

また、返済期間についても日本政策金融公庫は柔軟に対応してもらうことが可能です。

新規開業資金の場合、設備資金は最大20年、運転資金は最大10年までの返済期間が設定されており、さらに最大5年間の据置期間を設けることも可能です。

事業計画書についてアドバイスをもらえる

日本政策金融公庫を利用することで、事業計画書の作成に関して専門的なアドバイスを受けられるメリットが挙げられます。

全国に152か所ある支店内に「創業サポートデスク」を設け、事業計画の作成方法や融資申請の手続きに関する相談を受け付けています。

特に、事業計画書は融資を受ける際に不可欠な書類であり、創業期の企業にとっては売上がまだないので、計画書の内容が審査において非常に重要な役割を果たします。

このように、創業サポートデスクを活用することで、具体的なアドバイスやフィードバックを受けることができ、事業計画書をブラッシュアップする手助けになります。

日本政策金融公庫を利用する際の注意点

日本政策金融公庫を利用する際の注意点については、以下の3つが挙げられます。

  • 審査期間が長くなる傾向がある
  • 審査に落ちると半年間は再申請が難しい

それぞれの注意点について解説していきます。

審査期間が長くなる傾向がある

日本政策金融公庫の融資を利用する際には、審査に時間がかかってしまうことに注意が必要です。

特に、起業や新規開業で初めて融資を申請する場合、信用情報などを一から確認する必要があるので、審査が長引く傾向があります。

利用する融資の種類や条件によって違いはあるものの、一般的には申請してから実際に融資が受けられるまでに3週間から1か月ほどかかることが多いと言われています。

審査に落ちると半年間は再申請が難しい

日本政策金融公庫に融資を申請し、審査で不合格となった場合、原則として6か月間は再申請しても審査が通りにくくなってしまうので注意が必要です。

6か月以内の再申請が即座に却下されるわけではありませんが、信用情報に問題がある場合、その改善を待たずに再度申請しても通過は難しいのも事実です。

実際に、信用情報が回復するには時間がかかってしまうので、少なくとも6か月は空ける必要があります。

また、審査に落ちた理由が信用情報以外にある場合でも、その原因を改善する時間が必要です。

例えば、事業計画に不備があった場合、計画を見直し、必要な裏付け資料を整えることで、次回の申請で融資の承認を得られる可能性が高まります。

再申請を検討する際には、なぜ審査に通らなかったのかを十分に分析し、問題点を解消した上で再挑戦することが重要です。

日本政策金融公庫の審査に落ちてしまった場合の対処法

日本政策金融公庫の審査に落ちてしまった場合の対処法については、以下の2つが挙げられます。

  • 自己資本比率を上げる
  • 認定支援機関を利用する

それぞれの対処法について解説していきます。

自己資本比率を上げる

自己資金が審査に通らなかった原因の場合、自己資本比率を向上させることで、審査を通過できる可能性があります。

自己資本比率を高める方法として、家族や親族から事業資金の援助を受ける方法が挙げられます。

この場合、資金の出どころを証明するために、通帳の写しなどの書類を提出する必要があります。

2つ目の方法として、申請者が個人で所有している車や機械などの資産を会社の所有物として計上し、自己資本比率を引き上げる方法があります。

通常であれば、このような資産は「役員借入金」として計上されますが、中小企業の場合は「役員借入金」は資本金に近い扱いを受けることが多いので、可能な限り会社の資産として計上し、自己資本比率を向上させることが可能です。

しかし、これらの方法は自己資本比率の向上には役立つものの、専門家に相談せずに自己判断で進めると、不適切な会計処理とみなされ、問題視されるリスクがあるのも事実です。

そのため、必ず事前に専門家のアドバイスを受けたうえで、慎重に進めることをおすすめします。

認定支援機関を利用する

融資を成功させるための手段として、認定支援機関を活用することも選択肢の一つです。

認定支援機関とは、経営に関する助言ができると国が認定した専門機関のことを指します。

融資の専門的な支援を行う認定支援機関に相談することで、審査を有利に進めるためのサポートが受けられます。

具体的には、融資申請時に必要な書類の準備や、面談に向けた対策などを手助けしてくれます。

認定支援機関を選ぶ際には、以下の2つを確認することをおすすめします。

  • 資金調達の支援実績が豊富であるか
  • 手数料に関する説明が透明で明確であるか

資金調達の実績が多い機関を選ぶことで、幅広い業種や事業形態に対応する能力を持っている可能性が高くなります。

また、手数料の説明が不明瞭な機関に依頼してしまうと、融資が通った後に予想外の高額な費用を請求されるリスクがあるので注意が必要です。

日本政策金融公庫の融資を検討してみよう!

今回は、日本政策金融公庫の審査基準や審査に通過するコツを紹介しました。

日本政策金融公庫の融資は、起業や開業の際に活用できる資金調達手段のひとつです。

民間の銀行などからの融資が難しい場合でも、日本政策金融公庫では融資を受けられる可能性があるので、検討する価値があります。

しかし、審査が簡単に通るわけではなく、審査基準は厳しい場合もありますので、十分な準備が必要です。

今回の記事を参考にして、日本政策金融公庫の融資を検討してみてください。


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この記事の監修者

松本 崇宏

税理士法人松本 代表税理士

松本 崇宏(まつもと たかひろ)

お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。

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